オリ杉本が忘れぬ“去った”4人への思い 忘れぬ11年前…感謝する巡り合い「幸運でした」

オリックス・杉本裕太郎【写真:栗木一考】
オリックス・杉本裕太郎【写真:栗木一考】

杉本裕太郎が誓う11年目のキャリアハイ

 オリックスの杉本裕太郎外野手が、「白球にぶつける」をテーマに11年目のシーズンに向かう。昨季限りで、喜びや悔しさを分かち合った盟友4人が相次いで現役を引退。危機感を抱きながらも、11年目でのキャリアハイを目指す。

「これだけ仲の良い人が引退していったので、危機感の方が強いですね。その人たちの分まで(頑張る)というのはおこがましいので、1年でも長くやれるよう悔いのないようにやりたいと思います」と、杉本が表情を引き締めた。

 昨シーズン終了後、オリックスでともにプレーした福田周平外野手、近藤大亮投手(巨人)、後藤駿太外野手(中日)、山足達也内野手(広島)が、ファンに惜しまれながらも現役生活を終えた。

 1991年生まれの杉本(2015年ドラフト10位)と近藤(2015年同2位)が最年長で、1歳下の福田(2017年同3位)、ともに1993年生まれの後藤(2010年同1位)と山足(2017年同8位)が続く。後藤を除いた4人は社会人野球出身。年齢が近いことから仲も良く、Aクラス入りもままならなかった低迷期、2021年からのリーグ3連覇、26年ぶりの日本一を支えた。

 2025年シーズンを終えた時点で、現役を続けているのは杉本だけになった。ドラフト会議では支配下選手として指名された88人のうち、87番目に指名された。「こんなレベルなら指名してもらえないと思っていたんで、幸運でした」と振り返る。

 エリートで入団したわけでもない杉本が、2021年に32本塁打を放って本塁打王のタイトルを獲得し開花したのは、研究熱心さもさることながら、気の合う仲間たちの叱咤激励が支えになったのは間違いない。

 後藤は台湾の中信兄弟の打撃コーチ、山足は社会人野球エイジェックのコーチに就任。近藤はオリックスに戻り、チーム付の広報担当に就任し、福田も新たな道を進もうとしている。「みんな人間性のいいヤツばっかりなので、(引退後のことは)全然、心配していませんでした。すぐに仕事がくるのは、やっぱりすごいなと思いました」と、4人が歩む第2の野球人生を喜んだ。

 今季のテーマに「白球にぶつける」を掲げる。「現役で野球を続けさせてもらえるのは、すごく幸せなこと。それをかみしめ、キャリアハイを目指します」。通算100号にあと1本としており「オリックスファンのいる京セラで打ちたいと思います」と力強く宣言。開幕カードの楽天戦で祝砲を放ち、チームを勢いづかせてみせる。

(北野正樹 / Masaki Kitano)

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