高卒3年で戦力外→“野球後進国”に異例の挑戦 月給12万円&バイト生活も「不安より楽しみ」

マインツ・アスレチックスでプレーする今野瑠斗(写真はDeNA時代)【写真:町田利衣】
マインツ・アスレチックスでプレーする今野瑠斗(写真はDeNA時代)【写真:町田利衣】

今野瑠斗はドイツのマインツ・アスレチックスでプレーする

 昨季までDeNAでプレーした今野瑠斗投手が、今季からドイツプロ野球リーグのマインツ・アスレチックスでプレーする。DeNAでは支配下に上がることができず、高卒からわずか3年間で戦力外に。21歳が新たな挑戦の場に選んだのは、決して野球が盛んとはいえない国だった。

「多少不安はある中で、楽しみが勝っているのもあって、行って挑戦したいという気持ちが強いんです。野球は日本ほど発展はしてないところなんですけど、そこで自分の実力を発揮して、今後ほかの国だったり野球人生につなげていけたらなと思って決断しました」。渡航を間近に控えた今野は目を輝かせた。

 東京都市大塩尻高から2022年育成ドラフト3位で入団したDeNAを、昨秋戦力外となった。当初は日本での現役続行を考えていたが、「視野を広げていきたい」と球団関係者に海外挑戦を相談。実績から米国やメキシコの独立リーグよりもヨーロッパのチームを勧められて興味を持ち、ドイツへの縁が繋がった。現在はアプリでドイツ語の勉強をしたり、マナーを学ぶなど準備を進めている。

 ドイツリーグは4~7月の週末開催(中断あり)で30試合が行われる。今季は北地区6球団と南地区6球団が戦い、各地区の上位3球団が8、9月に行われるプレーオフに進出する。ドイツはWBSCのランキングでは世界18位で、欧州ではオランダ、イタリア、チェコに次ぐ4位となっている。

飲食店でアルバイト予定「野球に限らず今後の人生に活かせる」

 今野はワーキングホリデービザを申請して野球をしながら、語学や就業に就く予定だ。1年契約で、月給は650ユーロ(約12万円)とあって「日本より収入が減る部分はあります。今のところ飲食店みたいなところで働くと思います」と明かす。

 それでも各チームにある外国人枠での入団で、宿泊場所と食事の提供、移動や生活の補助があるため「いろいろ支援していただけるのが大きいです。最初は慣れるのが大変だと思うんですけど、慣れたら今まで見えなかったところがだいぶ見えてくると思うので、野球に限らず今後の人生に活かせるかなと思います」と前向きに捉えている。

 昨季は2軍で8試合に登板して防御率10.80と苦しみ「自分は通用しなかった」と受け止める。しかし、野球人生が終わったわけではない。

「環境が変わって自分も変われるかなって。この先ほかの国でやるのもそうですし、縁があれば日本でまた野球をやりたいなとも思います。自分が頑張った上で結果がついてくればいいかなっていうので、あまり先々というよりも、とりあえず今を頑張ろうっていう感じです」

 まだ21歳。この先に広がる可能性は無限大だ。

(町田利衣 / Rie Machida)

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