野球日本代表「侍ジャパン」の早すぎる終戦に、大谷翔平投手(ドジャース)は何を思ったのか。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は17日(日本時間18日)に決勝戦が行われ、ベネズエラが米国を下して初優勝。大谷はテレビ越しに見守っていた。
「最後の方は見てました。5回、7回ぐらいから。全体的に本当に素晴らしいゲームだったと思います。投手戦でどちらの投手も素晴らしかったですし。ロースコアになればバッターが悪かったみたいな風潮はありますけど、単純にピッチャーが良かったのかなと見ています。素晴らしい投手陣というか、どちらも良かったんじゃないかなと見て思いました」
頂点を決める一戦は、同点の9回にベネズエラのエウヘニオ・スアレス(レッズ)の勝ち越し適時二塁打で決着。2大会連続でDH部門のベストナインに選ばれた二刀流の目には、両軍合わせて12投手が登板した投手戦に目を奪われたようだ。
準々決勝での敗退はWBCでは6大会目で初めての屈辱に。代表選手を労う声がある一方、日本球界に多くの課題が見えてきたのも事実だ。まず変革すべきは、NPBで導入されていない投球間の時間制限「ピッチクロック」だ。
ピッチクロックはNPBで導入されていない
「見てる方はもちろん楽だと思いますし、世界やファンの人たちにとってはあった方がいいんじゃないかなとは個人的には見ていて思うので。世界で勝ちたいなら導入すべきだとはもちろん思いますけど、『我々は我々の野球をするんだ』と思っているのであれば、別に変える必要はないのかなと思います」
WBCのような国際大会で勝ち切るには、プロ野球も“世界基準”でいくべき――。少なくともこう考えているようだ。
ベネズエラを率いたのは、アストロズでベンチコーチを務めているオマー・ロペス監督だ。データ分析に長けたロペス監督は、例えば準々決勝で対戦した山本由伸投手に対して「低めを捨てて高めを狙う」などの作戦を徹底してきた。データの活用は一発勝負の国際大会で大きなアドバンテージとなるが、ここにも思うことがあったようだ。
「データ(担当)の方々に関しては、本当に頑張ってもらったというか。少ない資料をうまくまとめてはくれていたなと思う。そこは感謝しています」としつつ、日本球界の“時代遅れ”を指摘した。
「そういったところがすごく遅れていたかと言われたらそうではないですけど、現場として『常日頃から使ってはなさそうだな』という雰囲気は各球団から出ていた。そこら辺のギャップはもちろんありました。まあ、そこは追いついては来るんじゃないかなと思います」
大谷は日頃から「〜かなと思います」と語尾につけるように、ハッキリとした言い方、提言のようなことはしない。それでも、31歳で球界を代表する存在。大谷の発言は日本球界の今後のヒントとなるのに違いない。負けから何を学ぶか――。二刀流は侍ジャパンが進むべき道筋を示した。