卓越した実績を誇る3人のレジェンド 2005年ドラフト入団も…40歳を上回るパの投手たち

楽天・岸孝之、日本ハム・宮西尚生、オリックス・平野佳寿【写真:球団提供】
楽天・岸孝之、日本ハム・宮西尚生、オリックス・平野佳寿【写真:球団提供】

パ・リーグの舞台で抜群の数字を残し、リーグの歴史にその名を刻む存在

 2026年のパ・リーグには、40歳を上回る年齢でプレーする投手が3人存在する。楽天の岸孝之投手、日本ハムの宮西尚生投手、オリックスの平野佳寿投手はいずれもパ・リーグにおいて卓越した実績を積み上げてきた、いわばレジェンドと呼べる存在だ。

 今回は、各投手がキャリアを通じて披露してきた活躍を確認していくとともに、今季のチームにおいて期待される役割についても紹介。リーグの歴史に名を残す偉大な投手たちの足跡をあらためて振り返り、今季さらなる活躍を見せてくれることにも期待を寄せたい。

 岸は2006年大学生・社会人ドラフト希望枠で西武(現・埼玉西武)に入団。ルーキーイヤーの2007年に11勝を挙げて防御率3.40と早くも頭角を現し、翌2008年には日本シリーズMVPを受賞。ルーキーイヤーから4年連続、プロ入りから8年間で7度の2桁勝利という抜群の安定感を示し、2014年には13勝4敗で最高勝率のタイトルにも輝いている。

 2017年に楽天へ移籍して以降も活躍を続け、移籍2年目の2018年には11勝、防御率2.72を記録して最優秀防御率と三井ゴールデン・グラブ賞を受賞。西武時代の10年間で103勝、楽天での9年間で67勝を記録し、現役選手の中では2位となる通算170勝を積み上げてきた。

 39歳で迎えた2023年は120イニングで防御率3.07、40歳となった2024年は143.1イニングと規定投球回に到達して防御率2.83と、大ベテランの域に達してからも好投を続けている。2025年は防御率4.38と20年間のキャリアで初めて防御率が4点台以上となったが、チームが先発陣の駒不足に苦しめられる中で、109イニングを消化して投手陣を支えた。

 2025年の楽天は、パ・リーグで唯一規定投球回に到達した投手が一人もいないチームだった。それだけに、現役選手の中では3位となる通算2680投球回を記録してきた岸のイニングイーターとしての能力は貴重だ。プロ20年目、42歳を迎える今季も、これまでと同様に先発として安定した働きを見せてくれることに期待したい。

通算424ホールドを積み上げた左腕

 宮西は2007年の大学生・社会人ドラフト3巡目で日本ハムに入団。1年目から左のリリーフとして登板を重ね、プロ入りから14年連続で50試合以上に登板というパ・リーグ記録を樹立。通算424ホールドという数字はNPB史上最多の数字であり、歴代最高の中継ぎ投手の一人と呼べるだけの比類なき実績を積み上げてきた。

 2016年、2018年、2019年と3度にわたって最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得し、ブルペンの中心的存在として3度のリーグ優勝にも大きく貢献。シーズン防御率1点台が5度、2点台が8度とキャリアを通じて卓越した安定感を示し、黄金期から苦しい時期までブルペンを支え続けた。

 2022年はキャリアで初めて登板数が50試合未満に終わったものの、2023年と2024年はともに30試合以上に登板し、防御率は2点台と安定した投球を披露。2025年には通算900試合登板の大台にも到達し、31試合で13ホールドポイント、防御率3.20という数字を記録。40歳という年齢を感じさせない投球で、チームの躍進にも少なからず貢献を果たしている。

 NPB歴代4位の登板数を誇るレジェンド左腕の存在は、若きチームのブルペンにおいても生きた手本となり続けている。ファイターズ一筋19年目を迎える今季は、現役最多の通算登板数をさらに伸ばすとともに、投手陣の精神的支柱として、自身が最優秀中継ぎのタイトルに輝いた2016年以来となるリーグ優勝へとチームを導けるかに注目だ。

オリックスを支え続けた鉄腕

 平野は2005年の大学生・社会人ドラフト希望枠でオリックスに入団。プロ1年目の2006年に10度の完投、4度の完封を記録するなど、キャリア初期は先発として活躍。2010年からリリーフへ転向し、2011年には49ホールドポイントで最優秀中継ぎ、2014年にはパ・リーグ史上初のシーズン40セーブを記録してセーブ王と、さらなる進化を遂げた。

 その後もオリックスの守護神として活躍を続け、2017年オフにダイヤモンドバックスに移籍。MLB1年目の2018年には75試合に登板して32ホールド3セーブ、防御率2.44と見事な成績を残し、世界最高峰の舞台でもその実力を存分に証明。MLBで過ごした3年間で150試合に登板し、2020年のオフに古巣のオリックスへ復帰を果たした。

 復帰1年目の2021年から再びチームのクローザーを務め、3年連続で28セーブ以上を記録。2021年は防御率2.30、2022年からは2年連続で防御率1点台と抜群の安定感を発揮し、チームのリーグ3連覇にも大きく貢献した。2023年には日米通算250セーブの快挙を達成し、史上初めて日米通算200ホールドと250セーブの双方を成し遂げた投手となった。

 直近の2年間は登板数を減らしているが、2025年にも二軍では16試合で防御率1.69と格の違いを見せており、同年にはNPB通算250セーブの大台にも到達している。今季は投手兼任コーチとして後進の指導にもあたっているが、投手としてもあと1に迫ったNPB通算1000奪三振の達成、そして精神的支柱としてブルペンを支える活躍を見せてほしいところだ。

今季も印象に残る投球を見せ、チームを支える存在となるか

 岸は今季も先発の一角として安定した働きが見込まれており、宮西も貴重な左のリリーフとしてチームの躍進を支える投球が期待される。平野には1軍での復活に加えて、投手兼任コーチとして幅広い役割の貢献が期待されており、所属球団における存在価値が今季も非常に大きなものとなることは間違いないところだ。

 40歳を超えてもプロ野球の舞台で活躍を続けられる選手は、長い球史を見渡してもほんの一握りだ。今回の記事で取り上げた3人のレジェンドが今季も印象に残る投球を見せ、これまでと同様にチームを支える働きを見せてくれることに、より一層の期待を寄せたいところだ。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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