見逃さなかった捕球の“ズレ” 地道な準備と咄嗟の判断で勝ち取った「次の1点」

6回に寺地が左前適時打、二塁走者の藤原がヘッドスライディングで生還
■ロッテ 4ー2 日本ハム(1日・エスコンフィールド)
ロッテは1日、エスコンフィールドで行われた日本ハム戦に4-2で勝利して連敗を2で止めた。4回に飛び出したネフタリ・ソト内野手の3ランが決勝弾となったが、大きかったのは6回の寺地隆成捕手の左前適時打による追加点。左翼手のわずかな捕球体勢のズレを見逃さずに回した伊志嶺翔大三塁コーチの好判断が光った。
3-0の6回だった。先頭の藤原恭大外野手が四球を選んで出塁し、ボークで二塁へ進んだ。2死となったところで、相手先発の北山亘基投手はマウンドを降り、山崎福也投手が登板した。寺地はカウント1-2からの4球目、外角スライダーにバットを合わせて左前へと運んだ。
二塁走者は俊足の藤原とはいえ、打球スピードは速かった。しかし水谷瞬外野手がやや詰まり気味に捕球するのを見た伊志嶺コーチは、右腕をグルグルと回す。三塁手・郡司裕也捕手を経由して返ってきた送球よりわずかに早く、藤原がヘッドスライディングでホームを陥れた。
伊志嶺コーチは判断の“根拠”を「そんなに地肩がいい選手ではないということと、ちょっと止まり気味に捕っていた。打球の勢いからすると厳しかったかもしれませんが、相手の守備を見て、2死でしたし思い切って回しました」と説明。「セカンドランナーも思い切って走ってきてくれたので、次の1点を取れたことは良かったです」と安堵の笑みをこぼした。
データに加えて試合前のシートノックから相手を細かに研究し、試合では瞬間の判断が必要になるランナーコーチ。伊志嶺コーチは昨季開幕から三塁コーチを務め、シーズン途中から一塁に回り、今季から再び三塁コーチを務めている。この日は結果的には2点差の勝利だったが、本塁打による得点だけに終わらず、追加点を挙げられたのは大きかったと言えるだろう。
「選手との共同作業。選手が勢いよく来てくれて、その結果1点をもぎ取れるのはうれしいです」と伊志嶺コーチ。地道な準備に裏付けされた咄嗟の判断が生んだ、貴重な4点目だった。