最下位の中日、投手陣に明暗 際立つ12球団トップとワースト…先発陣奮闘の裏に潜む二極化

中日・井上一樹監督【写真:小林靖】
中日・井上一樹監督【写真:小林靖】

先発は奪三振率など12球団トップを記録

 セ・リーグ最下位に沈む中日の投手陣において、先発と救援の成績が極端な二極化を見せている。6日の阪神戦では、先発の高橋宏斗投手が8回15奪三振2失点と力投したものの、援護なく4敗目を喫した。この結果が示すように、先発陣が球界屈指の指標を記録する一方で、救援陣が多くの項目でワースト数値を記録する、明暗がデータから浮き彫りになっている。

 先発陣の指標は、12球団でもトップクラスにある。セイバーメトリクスの指標などを用いてプロ野球の分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、三振数191、奪三振率23.4%、そして奪三振を与四球率で割って求める、制球力を示す指標「K-BB%」の16.6%はいずれも12球団で1位の数値だ。さらに被打率.235も西武に次ぐ12球団2位で、リーグでは1位となっている。先発ローテーションが試合を作る能力に関しては、数字上では他球団を圧倒していると言える。

 対照的に、救援陣は厳しい数字が並んでいる。防御率4.70、被打率.259、自責点43はいずれもリーグワースト。さらに、三振数71、失点率5.25、投手が1イニングあたりに平均して何人の走者を出したかを示す「WHIP」1.49も12球団ワーストの数値だ。特に「K-BB%」は8.1%まで低下しており、先発陣との質の差が顕著になっている。

 こうした内容の差は、直接的に勝敗に影響する。セーブ数5、ホールド数14はともに12球団ワーストタイにとどまっており、終盤の接戦を勝ちきれない要因の一つとなっている。

 先発陣が12球団トップの数値を記録している一方で、救援陣には改善すべき課題が並ぶ。この“二極化”を解消し、リリーフ陣が安定した数字を残せるかどうかが、最下位脱出のカギを握ることになりそうだ。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~8』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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