山本祐大の「穴を感じさせない活躍を」 電撃トレードも…DeNA社長が名指しした21歳への期待

DeNA・松尾汐恩【写真:小池義弘】
DeNA・松尾汐恩【写真:小池義弘】

「今年優勝するため、中、長期的に強いチームであり続けるために必要なこと」

 DeNAは12日、山本祐大捕手とソフトバンクの尾形崇斗投手、井上朋也内野手の2選手によるトレードが合意したと発表した。同日、横浜スタジアムで取材に応じた木村洋太代表取締役社長兼チーム統括本部長は「今年優勝するため、中、長期的に強いチームであり続けるために、今の球団に必要なことを考えたのが最大の理由になります」と説明。正捕手の“放出”という大きな決断を下したが、同時に穴を埋めるべく21歳への大きな期待も口にした。

 2017年ドラフト9位入団から成長した山本は、2023年には東克樹投手とともに最優秀バッテリー賞に輝くなどチームを支えてきた。今季も24試合でスタメンマスクを被っており、松尾汐恩捕手が9試合、戸柱恭孝捕手が2試合で続いていることからも、いかに山本の存在が大きいかがわかる。

 その山本がいなくなる。木村社長は「もちろんキャッチャーというのは基本的に一人しか出られないポジション。捕手出身の(相川亮二)監督と話していても、もちろん山本祐大もすでに日本を代表するキャッチャーになっていますが、松尾汐恩もそれだけの力があるキャッチャーだということは常々言ってくれていましたし、そういうコミュニケーションも日々していて、我々球団側としてもそのような評価をしているので」と21歳の名前を口にした。

 そして残る捕手陣へ「もちろん戸柱(恭孝)もそうですし、他のキャッチャー陣も含めて山本祐大が抜けた穴を松尾、戸柱を中心に感じさせないような活躍をしてほしいというところは非常に強く思っています」とハッパを掛けた。

 先発投手の補強という最大の課題を解消するためには、それなりの“出血”を伴うことになる。木村社長は「レギュラーキャッチャーという非常に重要な選手を出す以上、今年の目先のことだけで判断できるようなものではなかった。今年のところも、来年以降のところもというのを叶えるために協議をしていた中で、結果的に2対1で落ち着いたということになります」と背景を明かす。先発投手を求めて各球団と話をする中でソフトバンク側から山本祐大の名前が出たことで、このトレードが生まれた。

「プロ野球界でも大黒柱が抜けたときに、その後の選手が成長するということは、今までも枚挙に暇がないと思います。当球団でも筒香(嘉智)選手がメジャーへ行った時に佐野(恵太)選手が成長したようなケースもある。今回正捕手の山本がいなくなった中で、松尾を中心に若手の捕手が目の色を変えてやってくれることは期待していますし、それだけの力がある捕手層かなと思っています」と木村社長。山本が移籍することで、別の選手の大きな飛躍につながる可能性もある。それがリーグ優勝への力に動くのだろうか。

 今後も主力選手がトレードとなる可能性についても「主力のトレードありきというわけではないですが、課題にアプローチするときに相手のある話の中で、代償なしにプラスを作ることはできないと思います。代償の大きさとプラスの大きさを考えて(の判断)。主力になってほしい選手に来てもらうためには、主力を出すということもあり得ると思います」と話す。“最大の目標”に向かうため、打てる手を打っていく。

(町田利衣 / Rie Machida)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY