村上宗隆から「魔法をかけて、と言ってくる時がある」 おまじない直後にHRの“効果抜群”…謎儀式を司る発案者の願い

同僚マイク・バシルとの“魔法の儀式”が話題となったホワイトソックスの村上宗隆【写真:ロイター】同僚マイク・バシルとの“魔法の儀式”が話題となったホワイトソックスの村上宗隆【写真:ロイター】

話題となった同僚バシルと村上の儀式…直後に飛び出した16号アーチ

 16日(日本時間17日)の本拠地でのカブス戦で、メジャー移籍後初となる1試合2本塁打を放ったホワイトソックスの村上宗隆内野手。打った瞬間にそれとわかる2打席連続アーチに、シカゴ対決で満員御礼となった球場は大歓声に包まれた。それまで6試合、まだかまだかと待ち続けたファンのもどかしさを晴らすような豪快な16号アーチだったが、26歳スラッガーに“魔法”をかけて後押ししたのがマイク・バシル投手だ。魔法の杖を使った儀式は、どんな経緯で始まったのか。

 バシルのロッカーの中に置かれた30センチほどの細長い小箱。「Harry Potter」と大きく書かれた蓋を開けると、その中には1本の杖が入っている。これが今、ホワイトソックスを好調に導いていると噂の「魔法の杖(Magic wand)」だ。

 始まりは4月。出演したポッドキャストの番組内で、ユーモアセンス抜群のバシルが「他のチームに魔法をかけようか」と話したことがきっかけだ。翌日、それを聞いた同僚ジョーダン・リージャー投手からプレゼントされたのが、話題の魔法の杖だった。以来、勝負どころで魔法の杖を振り、チームに追い風を吹かせている。

 バシルは昨季新人ながら、先発から救援まで幅広い活躍で47試合登板で5勝3敗4セーブ、防御率2.50の成績を残した。今季も貴重な戦力として期待されていたが、オープン戦で右肘を負傷。トミー・ジョン手術を受けたため、来季以降の復帰を目指し、現在はチームに同行しながらリハビリに励んでいる。

 戦力としてマウンドに立てないもどかしさはあるが、チームと行動を共にしながら「毎日誇りを持って、できる限り最高のチームメートであること」に専念。その気持ちは村上をはじめ、チームメートにもしっかり伝わっている。

村上がお願い…「自分だけの魔法が欲しいって言うから、この前かけたアレにしたんだ」

 村上に魔法をかけるようになったのは「1か月くらい前かな?」とし、「自分だけの魔法が欲しいって言うから、この前かけたアレにしたんだ。僕が考えた正真正銘の魔法だ」と胸を張る。村上の目の前に杖の先を据え、左右に激しく振った後で、ヤァーッ!とばかりに高く掲げた杖を振り下ろす。何気なく始まった儀式だが、今では「彼の方から僕の肩を叩いて、魔法をかけて、と言ってくる時があるんだ」。村上自身、効果のほどを問われると「100%!」と力強く言い切っている。

今季16号を放ち、ベンチでナインとタッチを交わす村上宗隆【写真:ロイター】今季16号を放ち、ベンチでナインとタッチを交わす村上宗隆【写真:ロイター】

 村上は「怪我をしている中でベンチの雰囲気を良くしようとしてくれている。それをこう、1試合だけじゃなくて、今のところ毎試合やってくれるので、ありがたく思っています。僕らもプレーしている身として、怪我をしている選手がこれくらい声を出してくれているなら、僕らもやらなきゃいけないという雰囲気になっている。本当に大きい存在ですね」と感謝の言葉を並べた。

 当初は魔法の杖1本で始まった儀式だが、今ではハリー・ポッターのマントとマフラー、さらにはおなじみの丸メガネまでアイテムが揃ってきた。「さすがにダグアウトでは着ないよ」と笑うが、勝利後のロッカールームでは“正装”した魔法使いバシルが登場しているという。

 ちなみに元々ハリー・ポッター好きだったわけではないというが、これだけ効力を発揮し、話題になった今となっては「ファンだってことになるよね?」と言っている。

 バシルの魔法に後押しされながら、村上は今季、果たして何本のアーチをかけるのか。乞うご期待。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

RECOMMEND

CATEGORY