背番号122→93「ここからやってやるぞという気持ちが強いです」
DeNAは1日、庄司陽斗投手と支配下選手契約を結ぶことを決定したと発表した。背番号は「122」から「93」となる。
庄司は球団を通じて「再び支配下登録となり、嬉しいという思いもありますが、『ここからやってやるぞ』という気持ちが強いです。一度育成となった時は悔しい気持ちが強くありましたが、『もう一度支配下に戻って1軍で活躍する』『チームに貢献したい』という思いでここまでやってきました」とコメントした。
本人がそう口にした通り、支配下切符を掴んだのはこれが2回目だ。
2023年育成ドラフト4位で青森大から入団。ルーキーイヤーに2軍で先発ローテーションを守り、21登板で8勝5敗、防御率2.35でイースタン・リーグ優勝に大きく貢献。ソフトバンクとのファーム日本選手権では先発に抜擢され、6回無失点で球団初のファーム日本一に導いた。
翌2025年の春季キャンプで1軍メンバー入りを果たし、3月に念願の支配下に昇格。背番号は「91」となった。ここまでは順調な歩みのはずだった。
しかしこの年は2軍で23試合に登板して3勝8敗、防御率3.98。コンディション不良もあり成績を残せず、結局は1軍のマウンドを踏むことなく10月に戦力外通告を受け、再び育成選手になった。
一度くらい1軍でチャンスがあれば――。そんな周囲の声にも、庄司は悔しさを押し殺しながら首を横に振った。
「いや、僕の実力が足りなかった。それだけです。もう一度、頑張ります」
少しばかり心が折れそうになっても仕方がないのに、庄司はとにかくひたむきだった。練習から手を抜かない。マウンドでは1球1球に魂を込める。簡単なようで、なかなかできないことを、続けていた。マウンドに上がれば、初回から雄叫びを上げる。1試合に懸ける思いは誰の目から見ても明らかだった。
入来コーチ「見ている人は見ているので、評価はちゃんとされますから」
そばで見守り続けた入来祐作2軍チーフ投手戦術・育成コーチは、庄司の支配下昇格が決まる前、こう話していた。
「彼にはチャンスが来ると思うんです。そして多分、次にチャンスをもらったら逃さないと思うんです。それくらい、一生懸命考えてやっている。まあ、とにかく頑張りますよ。藁をも掴む思いでやっている。彼の登板を見ていると気持ちいいでしょう? 見ている人は見ているので、やはり評価はちゃんとされますから。きっとチャンスをものにしてくれると思いますよ」
そんな入来コーチは今季、庄司に「投手のユーティリティになれ」と課した。野手では内外野を守れる選手などを「ユーティリティ」と呼ぶが、投手では分業制が確立されており、なかなか存在しない役割だ。
ここまでの2軍成績は11登板で4勝1敗、防御率1.73。先発6試合のうち、中4日も経験した。5試合の救援では抑えも務めた。
「投手のユーティリティになってほしいから、今年はいろいろな仕事をやらせたんですよ。リリーフ、抑え、先発。それを彼は全て受け入れて一生懸命やるんです」と入来コーチ。期待に応えてどんなときもガムシャラに左腕を振ったからこそ、2度目の“吉報”を手にすることができたのだろう。
悔しさに震えた秋から8か月。再び2桁の背番号を手にしたが、ここがゴールではない。それは庄司自身が一番痛感していることだ。「チームの勝ちに貢献できるように全力でプレーします」という言葉が全てを物語る。
庄司が支配下を掴んだこの日、米国時間の5月5日(日本時間6日)に左肘内側側副靱帯のインターナルブレース術の手術を受けたオースティン・コックス投手が、ウェーバー公示された。ジョー・デュプランティエ投手は故障のため4月20日に戦線を離脱するなど先発陣の“誤算”が相次いでいる。プロ3年目を迎えた25歳が今度こそ、1軍の舞台に立って自らの力を示す。
(町田利衣 / Rie Machida)