楽天・吉井新監督「急に強くなるとは思いません」 再建の鍵は…「選手の社会人力」

楽天は勝率.371でパ・リーグ最下位
異例の人事が発表された。楽天は17日、昨季までロッテ監督を務めていた吉井理人氏の新監督就任を発表し、仙台市内で就任会見を開いた。吉井氏は19日に敵地ZOZOマリンスタジアムで行われるロッテ戦から指揮を執る。背番号は81となる。
壇上にあがった吉井新監督は「三木谷さんから大きな仕事を任されたことに、野球人としてとても嬉しかった」と笑顔を見せた。「チームは大変な状況になっていますが、若い選手もいるし、可能性のあるチームと思います。その可能性を形にしたい」さらに「急に強くなるとは思いませんが、長い目で見守ってくださればと思います」と意気込みを語った。
さらに「ファンの皆様に愛されるチームも作っていきたいと考えております。そのためには、私が言うのもなんなんですけども、選手たちの社会人力というのも上げていかなきゃいけないのかなというふうに考えております」と“人間形成”にも注力すると語った。
会見の冒頭では三木谷オーナーが「この1年、単純に今年の成績を追い求めることだけでなく、中長期的に球団の方向性、さまざまな改革をしないと強い球団は作れないと考えており、このたび、吉井理人さんに監督就任をお願いする運びとなりました」と挨拶。「ダメ元でお会いして、お話させていただいたところ、就任していただくことになりました。今回はひとつ大きな節目と考えておりまして、役割、任務を引き受けてくれたことに感謝しています」と述べていた。
楽天は今季、63試合23勝39敗1分(勝率.371)でパ・リーグ最下位に低迷(成績は16日現在、以下同)し、今月10日に三木肇監督の休養を発表した。塩川達也ヘッドコーチが5試合で監督代行を務め、この日(17日)も甲子園球場での阪神戦を控えている。楽天は今季、5位のロッテにも8ゲームの大差をつけられており、CS(クライマックスシリーズ)進出圏内の3位(オリックス)には11.5ゲーム差、首位・西武には17ゲーム差がある。厳しい状況から反撃を目指す。

吉井氏は昨季までロッテを指揮
日本プロ野球でシーズン途中に内部昇格でなく、外部から新監督が迎えられるのは異例。さらに吉井氏はこれまで現役、コーチを含めて、楽天に在籍したこともない。
吉井新監督は「始めは迷いましたけど、やるぞと決めてからには戦う気持ちになっています」と胸中を振り返った。
吉井氏は1965年4月20日生まれの61歳。和歌山・箕島高から1983年ドラフト2位で近鉄に投手として入団。その後ヤクルト、メジャーリーグのメッツ、ロッキーズ、さらに国内復帰してオリックス、ロッテでプレーした。日米通算547試合121勝129敗62セーブ、防御率4.14。引退後は日本ハム、ソフトバンク、ロッテのコーチを歴任し、指導力に定評があった。その間、筑波大大学院で野球コーチング理論を研究した時期もあった。
2023年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では、侍ジャパンの投手コーチを務め優勝に貢献。同年からロッテ監督に就任し、初年度2位。翌2024年も3位となり、CS進出を果たしたが、昨季最下位となると、責任を取って退任していた。