大谷らMLB選手のロス五輪参戦が難航 「出場辞退ならペナルティ」で選手会と対立

MLBと選手会の交渉が難航…米スポーツ局ESPNが報道
2028年ロサンゼルス夏季五輪での野球競技における現役メジャーリーガーの派遣計画を巡り、メジャーリーグ機構(MLB)と選手会(MLBPA)の交渉が難航していることが、米スポーツ専門局ESPNの報道などで分かった。
ESPNによると、関係者向けのチケット割り当てや現地での宿泊先不足に加え、MLBが提案する不参加選手へのペナルティ義務化に対し、選手会側が強く反発しているという。
ESPNが報じたところによると、MLBは五輪期間中にレギュラーシーズンを11日間中断し、オールスター戦の日程と統合して現役トップ選手を派遣する計画を立てている。大谷翔平(ドジャース)やアーロン・ジャッジ(ヤンキース)らスター選手を確実に出場させたい機構側は、選出された選手に対する五輪への「出場義務化」を提案。正当な理由なく辞退した選手を制限リストに載せ、無給処分や出場停止などの厳しいペナルティを科す権限をコミッショナーに与える合意を求めている。
これに対し、選手会側は「五輪参加は選手自身の自由意志に基づくべきだ」と主張し、出場を辞退した選手へのペナルティの義務化には、断固反対の姿勢を示している。
さらに、ESPNは実務面における課題も深刻であると伝えている。大会組織委員会の規定により、選手が身内のために購入できるチケットが1試合につき、わずか2枚に制限される見通しとなり、選手会側の不満が募っている。現地でのホテル不足も大きな障害となっており、選手や家族、関係者を賄うに足る十分な客室が確保できていない。そのため、多くのスター選手は自身が大学キャンパス内の選手村に滞在し、数少ない確保できたホテルを家族に譲ることを余儀なくされる見込みだという。
MLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーはこの日、全米野球記者協会(BBWAA)の食事会に出席。春先開催で調整途上の選手が多いワールド・ベースボール・クラシック(WBC)との違いに触れつつ「五輪は選手たちが通常レギュラーシーズンで最も精力的にプレイしている真夏の時期に重なる。故障していなければ、彼らは本来100%の状態でフィールドに立っている時期だ」と、ピークの状態でプレーできる意義を強調した。
その上で、マンフレッド氏は「リーグ日程を中断する大きな負担を伴うが、世界の人々に野球の素晴らしさを示すため、最高の選手を送り出したい」と話し、派遣への強い意欲を示した。米国での五輪野球にメジャーリーガーが参戦すれば歴史的なイベントとなる一方、ESPNが報じたような山積する課題をクリアして双方が合意に至るか、今後の交渉の行方が注目される。
(Full-Count編集部)