日本ハム25歳の進化…リーグトップの“.475” 際立つ積極制と堅実さ、遂げた“別人級”の打撃変貌

三振が激減した背景にあるコンタクト能力の向上
2021年ドラフト3位で日本ハムに入団した水野達稀内野手は、プロ3年目の2024年に出場数を大きく増やすと、昨季は怪我での離脱こそあったものの着実に成績を伸ばしてきた。今季はリーグ3位の打率.296、同6位のOPS.798をマークするなど、リーグ屈指の打者へと成長を遂げている。(数字はすべて15日終了時点)
オールスターファン投票では遊撃手部門で自身2度目の1位を獲得し、球宴出場も決定した(前回は怪我のため出場辞退)。今回は飛ぶ鳥を落とす勢いの水野のバッティングについて、成長の要因を見ていきたい。
シーズンを重ねるごとに三振の割合が低下しており、今季は15.8%とリーグ平均20.2%よりも優れた数字を記録している。2ストライク時に絞った成績も同様に三振割合が低くなっていることから、以前と比べて追い込まれた後でも簡単には三振をしない打者に成長した。これを支えているのがコンタクト能力の向上であり、2ストライク時のコンタクト率は81.4%とリーグ平均を上回る数字まで改善された。不利なカウントからでも安打を生み出せるようになっている。
もう1つ注目すべきは打席数で、ここまでの全341打席のうち2ストライクとなったのは151打席(44.3%)である。過去2シーズンは約49%であったため、そもそも追い込まれるケースそのものが例年と比べて減少している。
積極打法が生む「質の高い打球」と打撃の進化
追い込まれる打席が減少している理由は、打席内での積極性が増したことにある。今季のファーストストライクスイング率は昨季までよりも上昇しており、リーグ平均の45.6%を10ポイント近く上回っている。早いカウントから積極的にバットを振ることで、不利な状況に陥る前に打球を飛ばしている。このように、打席内での積極性増加とコンタクト能力の向上の2点が、三振減少の主な要因である。
水野がファーストストライクを捉えた時の打球はゴロが少なく、ライナーやフライが多い。内野の間を抜くゴロよりも、角度のついた打球の方が安打になる確率は高い。たとえ三振をせずに多くの打球を前に飛ばしたとしても、その打球が凡打になっては意味がない。水野は積極的なスイングで、しっかりと質の良い打球を飛ばしている。
現在の水野は、リーグ1位のファーストストライク打率.475をマークしている。この打率は打数に三振が含まれないため通常の打率より高い数字が出るが、それを差し引いても5割に迫るハイアベレージをたたき出していることは特筆すべきである。三振の減少も併せて考えれば、すでに自己最多を超えるだけのハイペースで安打を量産できていることにも納得がいく。
今季はここまでリーグ屈指の好成績を残し、水野は大きな飛躍を遂げている。近頃は上位打線に定着しており、守備走塁での貢献度の高さも含めてレギュラーの座を不動のものにしつつある。3位につける日本ハムがリーグ優勝という目的地へ向かうため、これからも背番号「43」の攻守にわたる活躍は欠かせない。
(「パ・リーグ インサイト」データスタジアム編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)