「また戻りたいよ」元ロッテのゲレーロを虜にした“日本食” 忘れられない幕張の景色「世界で一番素晴らしい」

7年ぶりにメジャー復帰したレッドソックスのタイロン・ゲレーロ【写真:黒澤崇】7年ぶりにメジャー復帰したレッドソックスのタイロン・ゲレーロ【写真:黒澤崇】

ロッテで2シーズンプレー、代理人の連絡に迷いなし「良いことだった」

 最速104マイル(約167.3キロ)の剛速球を武器に、ロッテのブルペンを支えたタイロン・ゲレーロ投手。7年ぶりにメジャー復帰したレッドソックスでは2日(日本時間3日)までに26試合登板して1勝1敗、防御率2.33と好成績を残しているが、その胸の中には今もなお、日本で過ごした日々が鮮明に残っている。2022年、2025年とNPBの舞台を盛り上げた助っ人の知られざる「日本愛」と、家族とともに過ごした思い出、そして3度目の日本復帰への思いに迫った。

 2022年にロッテに入団し、身長207センチの長身から圧倒的な球威でファンを魅了したゲレーロ。同年に49試合登板で3勝3敗3セーブ、24ホールド、防御率3.52をマークした。

 一度日本を離れたものの、2025年シーズンに再びロッテのユニホームを着てNPBへの復帰を果たした。そこには、強い「縁」と日本への情熱があった。

「2025年に日本へ戻ると決めたのは、代理人が2024年オフに連絡をくれたからなんだ。日本でプレーすることが大好きだし、チームも人々も大好きな場所だったから、戻ることを即決したよ。自分にとっても家族にとっても、日本に戻る決断は良いことだったんだ」

 2025年は21試合登板で1勝3敗1セーブ、5ホールド、防御率6.41にとどまったが、ゲレーロにとって日本は単なる「助っ人外国人としての派遣先」ではなく、心から愛着を持てる特別な場所になっていた。

「好物はラーメン」、通訳に明かしていた将来の夢

ロッテ時代のタイロン・ゲレーロ【写真:矢口亨】ロッテ時代のタイロン・ゲレーロ【写真:矢口亨】

 2シーズンに渡る日本での生活。何が一番のお気に入りだったか尋ねると、ゲレーロは即座に無邪気な笑顔を見せた。

「日本の食べ物だね! 食べ物が本当に美味しくて最高だった。また日本に戻りたいよ。通訳にもいつも言っていたんだ。『もし家を買うお金があったら、日本に引っ越したい』ってね。それくらい日本が大好きなんだ」

 特に好きだった食べ物を問われると、迷わず「ラーメン」と答えた。

「ラーメンは本当に美味しかった。店の名前までは覚えていないけれど、写真は残っているよ」

 インタビューの最中、「日本語は話せますか?」と振られると、お茶目な一面ものぞかせた。

「チョット! チョットダケ(笑)!」

「ウッス! アリガトウゴザイマス」

 流暢とはいかずとも、笑顔で日本語を発する姿からは、異国の文化に溶け込もうとした右腕の誠実な人柄がにじみ出る。

「世界で一番素晴らしいファン」ZOZOマリンで見た景色

メジャーで活躍する今もロッテファンの応援を忘れられないという【写真:黒澤崇】メジャーで活躍する今もロッテファンの応援を忘れられないという【写真:黒澤崇】

 ロッテといえば、NPB屈指の熱狂的な応援で知られる。本拠地ZOZOマリンスタジアムのマウンドから見た景色は、今もゲレーロの心に深く刻まれている。

「あそこで投げるのが大好きだったよ。マリーンズのファンは、僕がこれまで一緒にプレーしてきた中で間違いなく最高のファンだ。いつも声援を送って応援してくれて、スタジアムに来て自分の名前を呼んでくれる。あんな風に応援してくれるファンのいる球場でプレーできることなんて、他にはないんじゃないかな」

 現在もアメリカで挑戦を続けるゲレーロだが、日本球界への情熱は少しも衰えていない。日本のファンへ向けて、熱いメッセージを送った。

また日本でプレーしたいと話すゲレーロ【写真:小谷真弥】また日本でプレーしたいと話すゲレーロ【写真:小谷真弥】

「もちろん、もしフリーエージェントになってチームが僕を必要としてくれるなら、絶対に日本へ戻りたいよ。子どもたちも妻も日本にいるのが大好きだったし、僕もまた日本でプレーしたいからね。ファンのみんなへのメッセージは、これからもチームや選手たちを応援し続けてほしいということ。皆さんは世界で一番素晴らしいファンです!」

 身長207センチ、体重102キロの堂々の体格は、メジャーリーガーの中でも一際目立つ。分厚い胸板に秘めた「3度目の来日」への思いを胸に、35歳のゲレーロはボストンで右腕を振る。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

RECOMMEND

CATEGORY