阪神は連勝も「考え直さなければ」 看過できぬ天敵の存在…“9/20”は「対策足りていない」

ダルベックに被弾した阪神・高橋遥人【写真:井上学】
ダルベックに被弾した阪神・高橋遥人【写真:井上学】

巨人ダルベックは、今季阪神戦で9本塁打

■阪神 5ー1 巨人(12日・東京ドーム)

 G党ファンにとっては望みの綱だ。巨人は12日、本拠地・東京ドームで行われた阪神戦に1-5で敗れ、同率首位で迎えた3連戦の1、2戦目で敗れた。連敗となったが4番のボビー・ダルベック内野手は、6回に20号ソロ。今季阪神戦で9本塁打を量産する相性の良さを見せた。(成績は全て12日時点)

 メジャー通算47本塁打の実績に偽りはなかった。リーグトップの12勝、同2位の防御率1.93を誇る阪神先発の左腕・高橋遥人投手に対し、真ん中高めに来た148キロのストレートを一閃。打球はバックスクリーン左の中堅席に飛び込んだ。

 来日1年目のダルベックは今季20本塁打中、9本が阪神戦。巨人の助っ人外国人選手が、阪神戦でシーズン9本塁打を放つのは史上最多である。打率.268だが、阪神戦に限ると.333(66打数22安打)の“虎キラー”ぶり。チームは阪神に今季7勝12敗と分が悪いが、1人で気を吐いている格好だ。

 現役時代にヤクルト、日本ハム、阪神、横浜(現DeNA)で通算21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏は「甘い球を逃さず捉えています」と、ダルベックの打撃を評価する。

 一方で、野口氏はヤクルト時代に、名捕手で名監督の野村克也氏(2020年死去)の薫陶を受けた経験があるだけに、「シーズン20本塁打中9本も打たれている阪神の方が、どうかと思います。対策が足りていないので、考え直さなければいけません」と指摘。「野村さんが監督なら、もうカンカンでしょう。スコアラーなどを含めて叱られているはずです」と虎OBとして苦言を呈した。

「打たれているのは、ほぼ全てがコントロールミス。この日も高橋遥人としてはインコースを狙った球が真ん中高めに行ってしまいました。1試合を通じてコントロールミスを全くしないというのは極めて難しいことですが、コントロールミスを打ち損じてもらえるように、事前にやっておくべきことがあります」と説く。

阪神戦で20号を放った巨人のボビー・ダルベック【写真:井上学】
阪神戦で20号を放った巨人のボビー・ダルベック【写真:井上学】

村上頌樹からも3発「相手が嫌がる攻めをしないと…」

「シーズン序盤の段階で、全球インコースに行くとか、徹底してダルベックが嫌がる攻めをしておくべきでした」。ダルベックがセ・パ交流戦で打率.246(61打数15安打)、3本塁打とやや苦戦したのも、「パ・リーグの投手が見せ球ではなく、インコースでばんばん勝負にいっていたから」と見ている。

「総じてパ・リーグの投手の方が、セ・リーグに比べて球威があるのは確かですが、阪神の投手陣の力量があれば、パ・リーグの投手のような攻め方も可能だと思います。ダルベックが嫌がる攻めをしておけば、コントロールミスをした時にも、打者に一瞬のずれが生じるかもしれない。今からでも遅くはありません。相手が嫌がる攻めをしないと、今後もこのペースで気持ちよく打たれるだけです」と警鐘を鳴らした。

 高橋に対し、対戦打率.417(12打数5安打)、2本塁打。リーグトップの防御率1.82を誇る右腕・村上頌樹投手も、対戦打率.308(13打数4安打)、3本塁打と粉砕しているダルベック。残りのシーズンでも“虎狩り”は続くのだろうか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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