ベンチプレスは「大嫌い」…最速169.7キロ右腕ミジオロウスキーの“原点” 怪物が明かす剛速球の裏側【全5球種の握り写真あり】
ブルワーズのジェイコブ・ミジオロウスキー【写真:黒澤崇】24歳のミジオロウスキー、最速170キロのピッチングに迫る
ブルワーズのジェイコブ・ミジオロウスキー投手は、今季防御率ランキングでリーグトップの1.76を記録し、サイ・ヤング賞最有力候補の1人に挙げられている。今季は105.5マイル(約169.7キロ)を計測するなど、まさに“超剛腕”の24歳に、ボールの握りや日々のトレーニングについて聞いた。
昨年はデビュー戦で球団の最速記録を塗り替える102.3マイル(約164.6キロ)を叩き出すなど、鮮烈なデビューを飾った。オールスターゲームにも選出されるなど、一躍チームの顔となった。
「去年とは、フォームも感覚も変わったことはないよ。変わったとすればウエートルームで、少し重い重量をあげるようにしたくらいかな」
今季は6月26日(同27日)のカブス戦で先発投手としては史上最速となる105.5マイルを計測。ここまで22試合で11勝5敗、防御率1.76、WHIP0.74と驚異的な投球内容だ。
「ベンチプレスは嫌いなんだ」細身の体から放たれる剛速球
試合前に練習を行うブルワーズのジェイコブ・ミジオロウスキー【写真:アフロ】驚異的な球速を生み出すその体は、決して筋肉質ではない。彼の場合、「長い手足を巧く操っている」という見方が正しいだろう。MLB公式のデータサイト「Baseball Savant」ではピッチャーが投球時にどれだけプレートから離れた位置でリリースするかを示す「Extension」が7.6フィート(2メートル31センチ)となっており、球界最上位層に位置する。
トレーニングも「上半身のメニューからはできるだけ離れるようにしていて、あまり好きじゃないんです」と話す。「ベンチプレスは大嫌いなんだ(笑)。ダンベルをやっているかな」。
「スクワットに関しても、重量を決めているわけではなくて、マックスの重量も本当に分からない。その日の感覚で調整していて、調子が良い日は重くするし、重く感じる日は軽くする。『この数字を目指す』みたいなものはなくて、その日の気分や体調に合わせてやる感じなんだ」
身長は201センチあるが、体重は91キロ。他の身長2メートル前後の投手と比べるとかなり細身の部類になる。昔から食べることが苦手で、体重を増やすことに苦戦してきた人生だったという。
「自分にとっては体にエネルギーを補給し続けることが大切です。以前は『食べる』こと自体が大きな課題でした。いくら質が良いものをしっかり食べても、全然体重が増えなくて……。目につくものをとにかく何でも食べて、とにかくカロリーを入れるようにしたら、ちゃんと体重が増えていった。だから重点はとにかくカロリーを摂ること。プロテインシェイクでも、回数を分けた食事でも何でもよくて、とにかくカロリーを入れることを大事にしていた」
全5球種の握りと投げ方は
(上野明洸 / Akihiro Ueno)





