日本通運が誇る強打ルーキー、熊谷大生が挑む初めての都市対抗…日本一は「絶対勝ち獲る」

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  • 2026.08.26

日本通運OB、木南了さんが選手の心の内を深掘りする特別対談:第1回

 社会人野球の頂点を決める「第97回都市対抗野球大会」が26日に東京ドームで開幕する。12年連続51回目の出場となる日本通運(さいたま市・南関東第1代表)は、1964年以来62年ぶりの優勝を目指す。

51回目の出場で目指す62年ぶりの頂点…OB辻発彦氏と澤村幸明監督が語った日通野球と都市対抗

 都市対抗野球の常連ではあるが、決勝までコマを進めても、頂点にはなかなか手が届かないシーズンが続いている。昨年は1回戦で日本製鉄瀬戸内に1点差で敗れ、秋の社会人野球日本選手権では出場を逃した。そこでチームが求めたのは『変化』だ。

 日本通運で2024年までプレーし、侍ジャパン社会人代表捕手としても活躍した木南了さんをナビゲーターに迎え、選手たちがどう変わろうとしているのかを探る全3回シリーズ。第1回は、今年4月に立正大から入部したばかりの熊谷大生内野手だ。熟練のOBがじっくりと引き出した強打のルーキーの素顔とは……。

◇ ◇ ◇

 入部早々、大活躍を見せた。4月に行われたJABA四国大会で、熊谷は「8番・三塁」の定位置をつかむと、5試合で打率.375、1本塁打、6打点と大暴れ。チームの優勝に大きく貢献した。予選リーグ初戦のJR西日本戦では序盤に3点先行されたが、4回に1点を返し、なおも2死二、三塁の絶好機で打席に立つと、左翼へ同点の2点適時打を放った。翌日のNTT西日本戦では、4回2死一、二塁から左翼へ豪快な同点3ラン。チーム内では「優勝は熊谷のおかげだ」という声も上がったという。

木南:社会人野球に来て、いきなり大活躍でした。実際に入部して、日本通運はどういうチームだと感じましたか?

熊谷:やりやすい雰囲気がありますね。僕はコミュニケーションが得意な方ではないんですけど、やっぱり野球をやっている以上、そういう会話も大事なので、意識するようにしています。

木南:新人として入ってきて、ここまで素晴らしい活躍をしています。

熊谷:まさか、自分でもこんなに結果が出るとは思っていなかったので……。びっくりしているのが正直なところです。

木南:日本通運にはどんな目標を抱いて入ったのでしょう?

熊谷:正直なところ、自分は元々プロ野球選手になることを目指しています。そのために頑張っている部分もありますが、やっぱり社会人の醍醐味としては都市対抗、日本選手権がある。まずはそこに対して目標を高く持ち、日本一を目指してやっています。

ストロングポイントを自己分析「初球からガンガンいける」

木南:自分の何がストロングポイントで、どうアピールしたいと考えていますか?

熊谷:自分の長所は長打力と積極性です。初球からガンガンいけるのが強みだと思っています。

木南:四国大会では、チームの皆さんから「熊谷のおかげで勝てた」と言われるくらいの結果を出す、素晴らしい活躍でした。チャンスの時はどんな準備やメンタルで打席に立っているんでしょう。

熊谷:あまり結果のことは考えていませんね。来たボールに対して、自分がどう入っていくか(対応するか)だけです。ある程度は相手のデータもあるので、そこはもう割り切っていくのが良い結果につながっていると思います。

木南:大学野球から社会人野球に来て、違いを感じた場面もあったのでは。

熊谷:日本通運に来て一番感じたのは、みんなの野球に対する熱量の高さです。その熱量にプラスして、野球への考え方、引き出しの多さというか……。野球IQが高いなというのはすごく感じました。声の出し方一つでも、学生野球とは違って内容が深いと感じます。

木南:他の選手から「すごく練習してますよ」という声を聞きます。練習でのこだわりや、大切にしていることはありますか?

熊谷:量というより、自分に今、何が足りないのかを考えてやっているところが、そう見えるのかもしれません。「今はこれをやらなければいけない」というのは自分の中で分かっているので。やっぱりバッティングですね。守備ももちろんですけど、長所をもっと磨きたいと思っています。

木南:社会人に入ってから印象に残っている打席があれば教えてください。

熊谷:四国大会の初戦・JR西日本戦で打った同点タイムリーです。ストレートが強いピッチャーに対して、浮いてきたスライダーを逃さずに、ちゃんと1球で仕留められたのは大きかったです。

本塁打を打つための秘訣「自分の中でもわかってきた」

木南:すでに公式戦で4本ホームランを打っていますよね。ホームランを打てている時のいい状態を、どうすれば続けられると思いますか?

熊谷:トレーナーが試合前や練習の時に「こういう動きをすることで体を上手く使える」というコツを教えてくれます。そのうち、自分の中でも「これをしておけば体がこう動く」というのが分かってきて。「これならいける」という状態を自分で作ってから(打席に)入っていけるので、いい結果が出ているのだと思います。

木南:絶対ここは変えない、という点はありますか?

熊谷:技術以外では、打てなかったりエラーした時の立ち居振る舞いを一番大事にしています。打てていないからといって落ち込まないように。

木南:そういうところが大事ですね。日本通運に入ってから、守備の意識で変わったことは?

熊谷:試合が始まってからの1球目や、1球1球に対しての入り込みだったり、常に声を出しながら「いつ打球が来てもいい」という状態を作るようにしています。

木南:守備で受けたアドバイスがあれば教えてください。

熊谷:コーチからよく言われるのは、自分は腰がちょっと浮いてしまう部分があるということ。練習から常に、低く低くと目線を下げることを意識しています。

日本一という目標は「絶対に獲りたいです」

木南:さあ、都市対抗ではどういうパフォーマンスを見てくれますか?

熊谷:もし打てなくても、初球から受け身にならないでいくのを心掛けたいと思います。日本一を獲るという目標はずっと揺るがず掲げてきたので、絶対勝ち獲りたいです。これまでは高校時代(長野・松商学園)の甲子園16強が最高順位。個人としては、若獅子賞(新人賞に相当)を狙いたいです。

木南:初戦(31日)の相手になるNTT西日本のイメージは? 四国大会ではホームランも打っています。

熊谷:あんまり過去のことは覚えていないんですよね。切り替えて次、と考えているので。

木南:前向きな姿勢がいいですね。頑張って、本当に若獅子賞を獲ってください!

熊谷:はい、ありがとうございます!

(Full-Count編集部)