誤審を認めたのに「なぜ直さない?」 PCAが激怒した現行ルール、米識者も疑問

チャレンジ制度のあり方に米メディアが疑問の声
カブスのピート・クロウ=アームストロング外野手(PCA)が判定を巡り怒りを顕わにした問題を受け、現行のチャレンジ(ビデオ判定)制度のあり方に米メディアから非難や疑問の声が相次いでいる。
問題のプレーは27日(日本時間28日)に行われたダイヤモンドバックス戦の6回2死三塁の場面。三塁走者のPCAは、相手左腕エドゥアルド・ロドリゲス投手の隙を突こうと本塁側へ大きく飛び出した。投手は慌ててプレートの後ろに足を引いて捕手へ送球したが、PCAはこれがボークにあたると激しく主張。審判団は集まって協議したもののボークを認めず、好機を潰したカブスはその直後に先制を許して0-2で敗れた。
試合後、アルフォンソ・マルケス球審は映像確認を経て「単に見落としてしまった」と誤審を認めた。しかし、現行ルールではボークがチャレンジの検証対象外に指定されているため、現場での判定が覆ることはなかった。審判団が十分な協議を行わなかったことに対し、クロウ=アームストロングは「彼らの唯一の仕事は正しい判定をすること。誤審をしたのなら話し合いをして正しい判定に直すべきだった」と不満をぶちまけた。
この事態に対し、米ポッドキャスト番組に出演した専門メディア「ジョムボーイ・メディア」のダルトン・フィーリー氏は、ボークや走塁妨害、守備妨害、インフィールドフライ、不正投球の5つがビデオ判定の対象外となっている制度を指摘。「ビデオ判定が存在する理由は、正しい判定を下すためだ。今回のような明らかなボークは即座に対象へ含めるべきだ」と語り、ストライク・ボール判定のABSチャレンジ導入などデジタル化が進む一方で、主観的判定のアップデートが追いついていない現状を批判した。
番組司会のクリス・ローズ氏も「目の前にある問題を、なぜ直さないのか理解できない。15秒の確認時間があれば正しい判定に覆り、カブスに1点が入っていたはずだ。相手ファンでさえ納得しただろう」と同調。「もし10月のポストシーズンで同様の誤審が起きれば、球界全体を揺るがす大きな問題になる。目の前にある単純な問題をなぜMLBは放置し続けるのか」と強く訴え、制度の早期見直しを求めた。