逸材が直面した壁「難しい」 甲子園を沸かせた神守備の裏で…監督があえて狙った“転向”

遊撃の美技で話題…横浜・池田聖摩が練習試合に二塁で出場
「第14回 BFA U18アジア選手権」(7日・台湾)に臨むU-18日本代表は1日、埼玉県内で立大と7イニング特別ルールでの練習試合を行い、4-5で敗れた。遊撃を本職とする池田聖摩内野手(横浜)は「5番・二塁」で先発出場。「(二塁を守るのは)3年ぶりくらいです。とても難しかった」と、高校入学後初となる守備位置への挑戦に率直な気持ちを話した。
池田は今夏、神奈川大会や甲子園で幾度となく美技を披露し、横浜のベスト4進出に大きく貢献。8月29日に行われた「侍ジャパン U-18壮行試合 高校日本代表 対 大学日本代表」でも「5番・遊撃」で先発し、7回には見事なジャンピングスローでアウトを奪うなど、抜群の守備センスを見せつけていた。
本職は遊撃手である池田が、なぜ二塁を守ったのか。指揮を執る岡田龍生監督は「万が一アクシデントがあった場合に備えて起用しました。いろんなパターンがあるので、その練習をしておこうと考えてゲームをやりました」と説明する。登録メンバーが18人と限定される国際大会において、1選手が複数のポジションを守れるユーティリティ性は重要になる。
守備に自信を持つ池田でも、慣れない二塁の守備は一筋縄ではいかない。「一番難しく感じたのはカバーリングです。サードやショートに打球が飛んだ際、一塁の後ろまで回り込まなければならない。移動距離も長く、思わず体が逆の動きをしてしまった。頭では理解していても、体が追いつかなかった」と、遊撃とは真逆となる足運びや動線に、苦戦を強いられた。
二塁守備のお手本として頭に浮かべるのは、横浜で1つ上の先輩にあたる奥村凌大内野手(法大)の姿だ。「(横浜での)ミーティングで『人のプレーを他人事のように聞くな』とずっと言われてきました。頭の中にはイメージは入っていたのですが、実際に体で表すことができなかった」と、“教え”を体現できなかった自分に反省のベクトルを向けた。
それでも、本番の舞台はすぐにやってくる。「どこを守るとしても、確実にアウトを取り、丁寧にプレーするのが自分のスタイル。そこは変わらずにどのポジションでもやっていきたい」。遊撃はもちろん、有事の際にチームを支えられるよう準備に余念がない。
プロ入りを目指す18歳にとって、アジア選手権は10月22日に開催されるドラフト会議前の最後の真剣勝負の場となる。「勝つ中でしっかり(自身のプレーを)アピールができるように、意識して臨んでいきます」。持ち前の守備力に磨きをかけ、次はアジアの舞台で自分の価値を示していく。
(神吉孝昌 / Takamasa Kanki)