ロッテ茶谷健太の壮絶な日々「よく野球できてたな」 日常生活にも支障…6年間闘った“持病”「誤魔化しながら」

プロ11年目を迎えたロッテ・茶谷健太【写真提供:産経新聞社】プロ11年目を迎えたロッテ・茶谷健太【写真提供:産経新聞社】

長年抱えていた腰椎すべり症…5月29日に受けた手術

 ロッテ・茶谷健太内野手が、8月20日に今季1軍初昇格を果たした。プロ11年目の今季は開幕1軍を逃し、長く苦しんできた腰の手術を5月29日に受けた。症状は酷く、野球だけではなく日常生活にも影響を及ぼすほどだったという。手術に踏み切るまでの“苦闘”、レギュラー再奪取への思いを明かした。

 茶谷は帝京三高(山梨)から2015年ドラフト4位でソフトバンクに入団。2017年に1軍デビューを果たしたが、2018年シーズン終了後に戦力外通告を受けた。育成契約への移行を打診されたものの新天地での挑戦を決断し、ロッテに育成契約で入団。持ち前の打力が評価され、同年12月に支配下登録を勝ち取った。

 2020年から着実に出場機会を増やし、2024年には自己最多の88試合に出場した。主に遊撃手を務めながら、複数のポジションをこなせるユーティリティ性を武器に存在感を示してきた。しかし、プロ11年目の今季はレギュラー争いから外れ、2軍で出番を待つ日々が続いた。

 1軍復帰へ向けアピールを続けた。ファームで7試合に出場し、打率.538(13打数7安打)をマーク。しかし、体は“限界”に近づいていた。

 4月3日のファーム・リーグ、オイシックス戦を最後に実戦から遠ざかり、5月29日に「腰椎分離すべり症」に対する内視鏡下分離部除圧術を受けた。「この5、6年はずっと腰が痛かったので、なんとか誤魔化しながらやってきましたが、さすがにもう無理だな」。症状を抱えながらプレーした期間は短くなかった。

 手術に踏み切った理由は、日常生活に支障が出るほど症状が悪化したためだった。「足が痺れたりとか、普段の生活でも歩いててカクンとなったり。急に一人で転びそうになったりすることもあって」と明かす。さらに「歩行中に蹴られるような感じで、いきなりカクンとなるような痺れがありました。階段の昇り降りでも何回か転んだこともあって、よく野球をできていたなと思います」と続けた。

キャンプで汗を流したロッテ・茶谷健太【写真:岡部直樹】キャンプで汗を流したロッテ・茶谷健太【写真:岡部直樹】

7月31日に2軍で実戦復帰→8月20日に1軍昇格「1分1秒を無駄にせず」

 同じ遊撃手の友杉篤輝内野手や山崎剛内野手らがレギュラー争いを繰り広げる中、術後のリハビリ期間も焦ることなく前を向いた。「急がないといけないですけど、焦らずに。急いでやって、他の筋力が落ちているところを怪我してしまう可能性もあるので」。自身の状態を見極めながら復帰へ歩みを進めていった。

 順調にリハビリを終え、7月31日にファーム・リーグのヤクルト戦で実戦復帰した。復帰5試合目となった8月9日の巨人戦では先制適時打を放ち、11日の日本ハム戦で三塁打を含む2安打を記録。徐々に状態を上げていった。

 復帰してからファームで7試合に出場し、8月20日に1軍の舞台に戻ってきた。「復帰してすぐ1軍に呼んでいただいたので、残り試合も少ない中でやるしかないっていうのが正直な気持ちです。結果を出す、出さないとかじゃなくやるしかないです」と覚悟を示す。

 1軍復帰後は遊撃で先発3試合、途中出場が2試合。計5試合に出場し存在感を発揮している。激しいレギュラー争いの中でも「入れ替わりがすごい激しいので、1日1日、1分1秒を無駄にせずやっていきたい」と力を込める。

 長きにわたり苦しんだ腰の痛みと向き合い、手術を経て再び1軍の舞台へ戻ってきた。しかし、症状が完全に消えたわけではない。「痛みを隠しながらやるしかない。全員痛いところはあると思う」。それでも、28歳は居場所をつかむため、戦い続ける。

(岡部直樹 / Naoki Okabe)

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