侍Jに大敗も「自慢します」 野球マイナー国が貫く“愛情”…日本ナインから感じたリスペクト

強豪国ではない香港で青年が野球を続ける理由
台湾で開幕した「第14回 BFA U18アジア野球選手権」に出場するU-18ホンコン・チャイナ代表は7日、侍ジャパンU-18代表に0-18の4回コールドで敗れた。チーム唯一の安打を放ったマー・ハオシュエン内野手は試合後、清々しい表情で若き侍たちとの対戦を振り返った。
「6番・遊撃」で出場したハオシュエンの第1打席は2回1死の場面で訪れた。侍ジャパンの先発・末吉良丞投手(沖縄尚学)の140キロの直球を左前に運んだ。「彼については噂はたくさん聞いていたので、対戦できて本当に楽しかったです。すごい選手ですよね。ヒットを打てたのは本当に嬉しかった。自慢しますよ」と笑顔。日本の世代トップの投手との対戦を心の底から喜んでいた。
香港において野球はマイナースポーツであり、多くの子どもはサッカーやバスケットボールなど他の競技を選ぶ環境にあった。それでも7歳から始めた野球を続ける理由がある。
「このスポーツに恋をしたからだと思います。誰も関心を持たない中で打ち込むのは大変ですが、僕は野球が大好きです」
香港では14歳頃になると、多くの選手が野球をやめて学業に専念してしまうのが現実だという。「野球を続ける唯一の方法がこのチームにいることです。良い選手や才能を持った人はたくさんいるので、香港で野球文化を育てていくことが重要だと感じています」と力をこめる。自国の野球の未来を見つめる眼差しは熱い。
対戦した日本の選手たちの印象については「彼らは皆とても礼儀が正しく、素晴らしい選手たちです。次元が違いますね。僕も彼らのレベルに達したいです。本当に凄いです」。尊敬の眼差しで同世代の選手らを見つめていた。
決して恵まれていると言えない環境下でも、野球への愛を胸にプレーを続ける18歳。「日本野球」と触れ合った時間は、かけがえのない財産となったはずだ。
(神吉孝昌 / Takamasa Kanki)