侍Jで唯一…台湾メディアが156キロ左腕を囲んだワケ 他国の逸材にも「負けない」

高岡第一・前田侑大が大会初登板「早く投げたかった」
「第14回 BFA U18アジア野球選手権」(台湾・台北)に出場している侍ジャパンU-18代表は9日、フィリピン代表に15-0で4回コールド勝ちし、3連勝でスーパーラウンド進出を決めた。4回2死から今大会初登板した前田侑大投手(高岡第一)は、直球だけで7球を投じ、打者1人を空振り三振に仕留めた。「少し緊張もしたけど、マウンドに上がれてすごく嬉しかった」と安堵の表情を見せた。
前田は甲子園出場経験こそないものの、今夏の富山大会2回戦で自己最速を一気に5キロ更新する156キロをマークし、注目を浴びた。全国大会の出場経験がない中でU-18代表に選出。本格的な登板はスーパーラウンド以降が見込まれていた。
「早く投げたかったです。マウンドの状態とかあまり分からない状態でしたが、初球から自分の良いピッチングができました」
前回登板した4日の明大との練習試合から中5日。短いイニングながら、国際大会で初めてのマウンドを経験した。
当初はスーパーラウンドからの登板が予定されていた。起用の狙いについて平川敦投手コーチは「ずっと調子が良かったのでスーパーラウンドからでも問題はなかったですけど」と前置きした上で、「調子の良い悪いを見極めていかなきゃいけない。本人も『投げたい』って話していたので」と説明。重要な戦いを前に、実戦で状態を確認する登板となった。
ライバル左腕へ対抗心…台湾メディアの質問にも堂々
最速156キロを誇る左腕には、開催地・台湾のメディアも注目していた。この日の試合後、日本代表の選手では唯一、台湾メディアによる囲み取材を受けた。「海外のメディアに囲まれるっていうのは初めてだったので、少し緊張もしました」と苦笑いを浮かべた。
話題は、スーパーラウンドで対戦する他国の注目左腕にも及んだ。韓国には二刀流のハ・ヒョンスン投手、チャイニーズ・タイペイには187センチの大型左腕リュウ・レンヨウ投手がいる。ともに150キロを超える速球を投げる注目投手で、ハ・ヒョンスンは現地報道によるとヤンキースからの300万ドル(約4億6100万円)のオファーを断ったとされるほど、メジャーも注目する逸材だ。
「2人についてどう思いましたか?」と尋ねられた前田は「台湾と韓国の試合はあんまり見ていなくて……」と明かしつつも、「150キロ以上投げる左投手がいると聞いていたので、自分も負けない気持ちで投げていきたいと思います」と同じ左腕として対抗心ものぞかせた。
12日のチャイニーズ・タイペイ戦では先発登板が予定されている。「自分が投げるからには、『0で抑える』という気持ちで。自分のピッチングでチームに良い流れを持ってこれるような投球をしたいと思っています」。
今大会で投じたのは、まだ7球。スーパーラウンドでは、いよいよ156キロ左腕が本格的な出番を迎える。
(神吉孝昌 / Takamasa Kanki)