ド軍移籍も泥沼7連敗「どうなってるんだ」 スクーバルが異変から学んだ“常勝の極意”

途中加入のスクーバルは自身初の地区優勝、ド軍で初のシャンパンファイト
【MLB】ドジャース 8ー2 レッズ(日本時間18日・シンシナティ)
ナ・リーグ西地区優勝を果たし、シャンパンとビールが激しく飛び交うドジャースのクラブハウス。歓喜の輪の中心には、今夏のトレード期限でタイガースから電撃移籍した2年連続サイ・ヤング賞に輝いたタリク・スクーバル投手の姿があった。
自身キャリア初となる地区優勝、そしてドジャースのユニホームを着て迎えた初めてのシャンパンファイト。歓喜に酔いしれながらインタビューに応じた最強左腕だったが、常勝軍団に加わった直後には思わぬ試練が訪れていた。
スクーバルが加入した直後は連敗街道まっしぐら。8月7日(日本時間8日)のダイヤモンドバックス戦でサヨナラ負けを喫し、大型連敗は「7」まで伸びた。移籍直後の重苦しい空気に、スクーバル自身も戸惑いを隠せなかったという。
「僕が移籍してきた直後、最初の6試合でチームが負けてしまって、『一体どうなっているんだ?』と思ったりもしたよ」
しかし、結果が出ない苦しい状況の中でスクーバルが目にしたのは、周囲の予想を裏切るドジャースナインの落ち着きと、洗練されたチームカルチャーだった。
焦りなきクラブハウス「誰もエゴを出さない」
連敗中であっても、ドジャースのクラブハウスにパニックの気配は微塵もなかった。
「次の日になれば、みんな普通に切り替えて野球をする準備ができていた。ただ運悪く結果がついてこなかっただけなんだ。このグループには焦りが一切ない」
なぜドジャースが大一番のプレッシャーや逆境に強いのか――。スクーバルは、その真意を肌で感じ取ったという。
「誰もがエゴを捨ててチームのためにプレーしている。お互いを心から応援し合い、目標はただ一つ『もう一度ワールドシリーズで優勝する』ということだけに集中しているんだ。自分たちの野球を貫く姿勢こそが、このチームが成功し続けている理由だと分かったよ」
歓喜のシャンパンシャワーで最高潮の熱気を体感したスクーバル。王者ドジャースの圧倒的な強さを支える「揺るぎないカルチャー」を身をもって再確認した新エースの視線は、すでに「世界一連覇」という最高の頂だけを見据えている。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)