先勝のDeNAに“下剋上”の可能性 専門家が驚いた「違う姿」…鍵を握る「2日間」

CSファイナルステージの初戦を制したDeNAナイン【写真:井上学】
CSファイナルステージの初戦を制したDeNAナイン【写真:井上学】

ファイナルS第1戦、早めの継投で快勝

 シーズン中とは異なるイメージの展開で、大きな1勝を手にした。セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)は14日、甲子園でファイナルステージが開幕。レギュラーシーズン3位のDeNAは優勝した阪神に2-0で勝利し、対戦成績をアドバンテージ込みで1勝1敗とした。打線は3安打ながら、少ない好機を生かして得点。投手陣が踏ん張って接戦を制した。

 先発の平良拳太郎投手は立ち上がりから安定した投球を披露。6回2死まで3安打無失点と好投した。2死二塁のピンチで左打者の高寺望夢内野手を迎えると、DeNAベンチは迷わず左腕の岩田将貴投手にスイッチ。岩田は高寺に四球を与えたものの、後続を断ってピンチを切り抜けた。

 平良は5回まで危なげない内容。6回2死から大山悠輔内野手に二塁打を浴びた、球数はまだ88球で余力はあるように思えた。だが相川亮二監督は継投を決断。現役時代にヤクルト、日本ハム、阪神、横浜(現DeNA)の4球団で通算21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏は「あそこで平良を代えるんだと思いました」と驚いたことを明かした。

「レギュラーシーズンのリリーフ陣の防御率は、DeNAの方が阪神よりいいんです。きょう7回から投げた伊勢(大夢)、浜地(真澄)、(ショーン)レイノルズの3人が今年はすごく頑張った。相川監督はその3人に自信を持っているからこそ、あの場面で平良を代えたんだと思います」

 7回にマウンドに上がった伊勢は無死一、二塁のピンチも無失点。8回は浜地、9回はレイノルズが無失点に抑えた。伊勢は今季52試合に登板。浜地は33試合で防御率1.10、レイノルズは62試合で防御率1.59を記録し、30ホールド17セーブを挙げた。

 終盤に頼れる救援陣が控えているからこそ、早めの継投を決断できた可能性が高い。野口氏は「しっかりした裏付けがあるから、相川監督も自信を持って投手を代えているんじゃないでしょうか」と推測。「平良が降りた後も、しっかりゼロで抑えられているところが大きい」と続けた。

好救援を見せたDeNA・岩田将貴【写真:井上学】
好救援を見せたDeNA・岩田将貴【写真:井上学】

ロースコアで今CS3連勝「意義がある」

 シーズンの557得点はリーグ1位。チーム打率.246とチーム本塁打125本も、いずれも阪神と並んでリーグ1位で、DeNAは打力のチームというイメージが強い。野口氏も「多少点を取られても、それ以上に点を取って勝ってきたというチーム」と分析する。

 ただ、今年は巨人とのCSファーストステージも2-1、4-1と接戦を制して勝ち上がってきた。2試合連続1失点に続いて、この日は無失点。投手陣の奮闘が目立っており「ロースコアで勝ったっていうところに意義がある。少ないチャンスをモノにして勝っている」と評価した。

「今までのベイスターズのイメージとはちょっと違う姿かもしれない。いいピッチャーと対戦しているから、簡単には点は取れないけれど、ピッチャー陣がそれ以上に頑張って点を与えていない。メチャクチャでかい1勝です」

 第1戦は村上頌樹投手から2点を奪って白星につなげたが、この後も高橋遥人投手、才木浩人投手との対戦が控えており、勝利するにはロースコアの展開に持ち込む必要がある。「きょうと同じように、なかなか点は取れない。似たような展開になるでしょう」と投手陣の奮闘を勝利のポイントに挙げた。

 阪神が誇る三本柱の残り2枚が出てくる2、3戦目で1つでも勝てれば、視界が大きく開ける。「この後の2日間をしのげば、ベイスターズらしい展開になっていくかもしれない」。強力打線が火を噴けば、シーズン3位から下剋上日本一を達成した2024年の再現を果たす可能性が高まってくる。

(尾辻剛 / Go Otsuji)

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