DeNA梶原昂希の“覚悟”「一度死んだ身」 体調不良に打撃不振…苦悩の日々を経て巡って来たチャンス

宮崎から1軍に合流したDeNA・梶原昂希【写真:荒川祐史】宮崎から1軍に合流したDeNA・梶原昂希【写真:荒川祐史】

22日から1軍合流「自分がどこまで今やれるか挑戦できれば

 最後の最後に、大きなチャンスが巡ってきた。日本シリーズに向けて22日から1軍に合流したDeNAの梶原昂希外野手は、「自分がどこまで今やれるかというところも含めて挑戦できればいいと思います」と表情を引き締めた。

 クライマックス・シリーズ(CS)では出番がなく、宮崎県で行われているフェニックス・リーグに参加していた。阪神とのファイナルステージ第4戦でヘラル・エンカーナシオン外野手が負傷し、日本シリーズには間に合わず。白羽の矢が立ったのが梶原だった。

「シーズン中からですけど、やるべきことをやりながら、いつ呼ばれてもいい準備はしていました。ジェリー(エンカーナシオンの愛称)が残念な形にはなってしまって、代わりというのはできないと思ますが、自分のできること、自分の役割をしっかりできればいいなと思います」

打率1割台「どういう方向性でいくのかを定められず」

 プロ5年目は、不甲斐ないシーズンとなった。開幕1軍入りも打撃の状態は上がらず、追い打ちをかけるようにインフルエンザにかかって4月11日に感染症特例のため抹消。代替指名選手の勝又温史外野手が大ブレークを果たすのを見ていることしかできなかった。

 6月23日に再昇格を果たすも、8月1日に再び2軍落ち。その後1軍から声がかかることはなく、28試合で打率.203、1本塁打、5打点、2盗塁に終わった。「春先から、自分のバッティングを見失っていた部分がありました」と苦悩の日々を明かす。

 4月11日時点の打率は.143で「なかなか結果が出なくて、どういう方向性でいくのかを定められずにいました」。抹消を機に、一から整理して地道に取り組み、「再登録になったくらいからはだいぶいい感覚でいられました。そこに向かってそればかり取り組んでいたので、自分のバッティングを見失わないことが一番かなと思います」。“回り道”となったが、ファームでは49試合で打率.319、2本塁打、24打点、15盗塁の成績を残した。

 フェニックス・リーグでは試合勘の維持に加えてウエートトレーニングなど体の強化にも力を入れた。「それを打撃にどう繋げていくかを考えながらやっていました」と説明した。

2024年の日本シリーズでは打率.333をマークした【写真提供:産経新聞社】2024年の日本シリーズでは打率.333をマークした【写真提供:産経新聞社】

2024年は日本一に貢献「いいイメージはもちろん持っています」

 2024年に91試合で打率.292、4本塁打、30打点、16盗塁と“プチブレーク”。同年の日本シリーズでは全6試合に出場して打率.333をマークし、日本一に貢献した。中堅のレギュラーを期待されながら、翌2025年は61試合出場と定位置を掴むことはできなかった。

 今季こそ――。そんな思いで挑んだが、割って入ることはできなかった。「なかなかそこに自分が食らいつけなかったということです。でも今年もまだそこがはっきりしなかったということは、結果さえ残せば定着できるというところでもあると思うので」と日本シリーズからアピールする構えだ。

 躍動した2年前と同じ、ソフトバンクが相手。「いいイメージはもちろん持っています」とニコッと笑う。一方で「同じホークスさんですけど、一昨年とは違うチームになっていると思います。一昨年のいいイメージは残しつつ、あとは自分の取り組んでいることを出すだけかなと思います」と闘志を燃やした。

「一度死んだ身、それくらいの気持ちで行ければなと思います」と梶原。悔しさを晴らすのは、最高の舞台。短期決戦に必要なラッキーボーイになる可能性を秘めている。

(町田利衣 / Rie Machida)

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