ド軍敗戦したのに…笑いが止まらぬ地元LA企業 941万円を手にした“裏切りビジネス”

地区シリーズ敗退の損失を「ヘッジ」、米誌が報じた新たなリスク管理術
愛する地元チームの敗戦で大金を手にする――。一見すると不謹慎にも思える手法が、米国ビジネス界で合理的な「リスクヘッジ」として脚光を浴びている。ロサンゼルスに拠点を置くある企業グループが、ドジャースのワールドシリーズ(WS)進出を逃す方に大金を投じ、巨額の売上減を補填した事例が話題を呼んでいる。
米スポーツ予想市場「Kalshi」のビジネス・デベロップメント部門を務めるニコラス・ハル氏が自身のX(旧ツイッター)で明かしたところによると、とある企業グループはドジャースタジアム周辺を中心に25軒ものバーを運営。早期敗退となれば見込んだ特需は一瞬で消え去り、甚大な減収に見舞われるビジネスモデルだった。
そこで同社が講じたのが、大胆な“逆張り”だった。米ビジネス誌「フォーチュン」によると、同グループは「ドジャースがWSに進出しない」という選択肢に6万ドル(約941万円)をベット。ドジャースがナ・リーグ優勝決定シリーズでブルワーズに敗れ去ったことで、賭け金のほぼ倍額を獲得することに成功した。
“幻”に終わったポストシーズン特需の減収分を、配当金が見事に埋め合わせる形となった。この動きに、コロンビア大学の法学教授を務めるジョシュア・ミッツ氏は同誌の取材に対して「これはオーダーメイドの保険のようなものだ」と指摘。単なるギャンブルにとどまらず、経営リスクを回避するための「金融商品」として機能している実態を強調している。
こうした動きは、ドジャースの件にとどまらないという。応援するチームの勝利を願って熱狂するファン心理とは対照的に、勝敗の結果がもたらす経済的打撃を冷静に見極め、資本を投じる米国のビジネスパーソンたち。スポーツベッティングが日常に溶け込む米国で、「賭け事」に対する常識が静かに覆されつつある。
(Full-Count編集部)