独走の鷹、劇的改善のDeNA…日本Sはどちらが有利? データで検証する長所と弱点

第1戦に先発するソフトバンク・上沢直之投手【写真:球団提供】
第1戦に先発するソフトバンク・上沢直之投手【写真:球団提供】

盤石の投手陣を誇るソフトバンク、制球に課題抱えるDeNA

 ソフトバンクとDeNAが日本一を争う「SMBC日本シリーズ2026」は、24日に開幕する。両チームはともにクライマックスシリーズ(CS)を不敗で突破。今回は、レギュラーシーズンの成績をもとに、両チームの強みと課題を紹介する。

 ソフトバンク投手陣は、チーム防御率(2.88)と被安打(1105)の少なさでリーグ2位、1171奪三振は同最多。奪三振率は同1位の8.23、与四球率は同2位の2.69、K/BBは同1位の3.06で、WHIP1.16、被打率.232、被BABIP.275も同2位だった。

 被BABIPは投手自身がコントロールできる要素が少ないとされる一方、チーム全体の守備力を測るうえでは有用な指標であると考えられており、投手陣の優秀さに加えて、野手陣が高い守備力を備えていることを示すものにもなっている。

 DeNAのチーム防御率はリーグ3位の3.27。同1位の阪神(2.79)、同2位の巨人(2.80)とは差がついている。被安打も同4位の1142本だったが、1172奪三振は同2位タイ。ソフトバンクの1171奪三振を1つ上回っている。奪三振率はリーグ2位の8.24だが、与四球率は同ワーストの3.13、K/BBは同5位の2.63と制球面に課題を抱えている。

 打撃に目を移すと、ソフトバンクは打率(.261)、安打(1268)、得点(707)がいずれもリーグトップ。162本塁打は同2位だった。指標面でも長打率、出塁率、OPS、ISOD、BB/K、BABIPがいずれも同1位で、ISOとAB/HRが同2位。隙のない強力打線であることがうかがえる。

 DeNAは打率(.246)と得点(557)がリーグトップ、本塁打(162)は同1位タイ。IsoDとBB/Kはいずれも同4位と選球眼に関する指標はやや低いものの、ISOが同1位、出塁率、OPS、AB/HRはいずれも同2位で、長打力や生産性に関する指標は高かった。

交流戦の直接対決は鷹の2勝1敗、劇的にチーム状態を上げたDeNA

 月別成績を見ると、ソフトバンクは4月に負け越し(10勝12敗)たものの、6月以降は敗戦数を1桁にとどめ、強さを増していった。6月までは西武と首位争いを繰り広げていたが、7月以降は着実に貯金を殖やして独走態勢を築いた。

 DeNAは4月終了時点で勝率5割だったが、5月に4つ、6月に11の負け越しを喫するなど苦しんだ。しかし、7月に3つ、8月に5つの貯金を作るなど徐々に調子を上げ、9月以降は17勝8敗の快進撃。劇的にチーム状態が向上したことが、CSでの快進撃につながった。 
 
 交流戦で、ソフトバンクは14勝4敗、DeNAは5勝13敗。直接対決ではソフトバンクの2勝1敗だった。投手成績もソフトバンクは防御率2.74(3位)、奪三振率9.27(1位)、K/BB3.95(1位)、与四球率2.35(2位)の好成績。DeNAは奪三振率が8位、与四球率とK/BBがワーストだった。

 打撃成績ではソフトバンクが打率、安打、本塁打、出塁率、長打率、OPS、ISO、AB/HRと多くの部門で1位だった。DeNAも打率と出塁率は5位、長打率は3位、OPS、ISO、AB/HRがいずれも4位。苦戦を強いられる中で、打線は奮闘していた。

 今年のCSでの戦いに目を向けると、ソフトバンクは3勝無敗で18得点、8失点、2本塁打、24奪三振。DeNAは6勝無敗で21得点、7失点、9本塁打、48奪三振だった。ソフトバンクはリバン・モイネロ投手が3回を投げ切れずに降板するなど、レギュラーシーズンと比べると先発陣が苦戦した。一方、リリーフ陣は1失点で、打線は3試合続けて6得点と高い得点力を発揮した。

 DeNAは最初の5試合で2失点。CS全体でも6試合で7失点と、投手陣が安定していた。打線も6試合で21得点、9本塁打と持ち前の得点力とパワーを存分に発揮。投打ともに良い状態で大舞台に臨めそうだ。

 2024年の日本シリーズでは、DeNAが4勝2敗でソフトバンクを破って“下剋上”を果たした。ソフトバンクにとっては2年前のリベンジをかけた戦いだが、シーズン終盤に調子を上げたDeNAは交流戦の時期とは別のチームに近いと考えられる。ともに最高に近い状態で大一番に臨む対決は、大激戦となる可能性もありそうだ。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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