筒香弾が報われず…ずっと前にあった「最大の敗因」 専門家が指摘、バッテリーが背負った「罪」

マウンドを降りるDeNA・尾形崇斗(右)【写真:黒澤崇】
マウンドを降りるDeNA・尾形崇斗(右)【写真:黒澤崇】

CS打率.455でMVP→日本シリーズでも2戦連続殊勲打

■ソフトバンク 4ー3 DeNA(25日・横浜)

 DeNAは25日、本拠地・横浜スタジアムで行われたソフトバンクとの「SMBC日本シリーズ2026」第2戦に3-4で敗れ、2試合連続で延長戦と競り合いながらも、対戦成績は0勝2敗となった。とはいえ、DeNAは同じ顔合わせだった2年前の日本シリーズで、今年同様に本拠地で連敗スタートとなったが、第3戦以降4連勝で日本一に輝いた実績がある。巻き返すカギはどこにあるのだろうか。

 日本シリーズには昔から“鉄則”がある。勝者には必ず“シリーズ男”が現れる。逆にいえば、短期決戦を制するには、相手にラッキーボーイをつくらせず、そういう雰囲気を醸し始めた選手を早めに潰しておくことが必要になる。

 ソフトバンクにはいま、格好のシリーズ男候補がいる。日本ハムとのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージでも打率.455(11打数5安打)でCS・MVPに輝いた庄子雄大内野手である。

 第1戦で同点の延長11回に決勝適時二塁打。「8番・遊撃」でスタメン出場した第2戦でも、1-0とリードして迎えた4回、2死一塁で打席に立つと、DeNA先発・尾形崇斗投手が初球に外角低めへ投じたスプリットをとらえた。打球は右中間を破る適時二塁打となった。

「DeNAはこの後、8回に筒香(嘉智内野手)が3ランを放ち、いったんは逆転したわけですが、第2戦の試合全体を振り返ると、やはり4回に庄子に打たれたことが最大の敗因だったと思います」。こう分析するのは、現役時代に阪神、横浜(現DeNA)など4球団で通算21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏だ。

「DeNAバッテリーとしては、ワンバウンドにするつもりで投げたスプリットが少し浮いてしまったのかもしれない。だとしても、結果として8番打者に初球を打たれた“罪”は重い。日本シリーズという大舞台では、投げ損じでは済まされないのです」と厳しく指摘する。

DeNAはソフトバンクに2連敗を喫した【写真:荒川祐史】
DeNAはソフトバンクに2連敗を喫した【写真:荒川祐史】

近藤、栗原、柳田のクリーンアップだけでない破壊力

 次打者は投手のリバン・モイネロだった。野口氏は「いくらモイネロの打撃がいいと言っても、尾形の速い球をそう簡単に打てるとは思えない。庄子を四球で歩かせてでも、点を取られてはいけない場面でした。モイネロの立ち上がりの投球が素晴らしく、DeNA打線はなかなか点を取れそうになかっただけになおさら、この2点目が痛かった。ボール球をまじえて工夫を凝らした末ならまだしも、初球を打たれただけにショックは大きかったと思います」と続けた。

 庄子は日本シリーズ2試合で8打数3安打(打率.375)3打点。CSから引き続き好調をキープしている。さらに1番を打つ正木智也外野手も、第2戦の3回に、内角高めに来た尾形の150キロの速球を左翼席中段まで運ぶ先制ソロを放った。2試合を通じて打率.300(10打数3安打)をマーク。内角打ちが上手く、今季28本塁打を量産した長打力を短期決戦でも発揮している。

 しかも、第3戦以降はソフトバンクの本拠地みずほPayPayドームに舞台が移り、指名打者制となる。「となると、9番に庄子が入り、1番の正木と直接繋がることになる。これは大変な脅威です。DeNAとしてはもう1回データを洗い直して、この2人を大警戒しないといけません」と野口氏は警鐘を鳴らす。

 もちろん、近藤健介外野手、栗原陵矢内野手、柳田悠岐外野手の強力クリーンアップを警戒しないわけにはいかない。指名打者制となれば、相手が左投手の場合は、第2戦の9回に剛腕ショーン・レイノルズ投手から起死回生の同点ソロを放った山川穂高内野手、右投手の場合は左打者の柳町達外野手を起用することもできる。破壊力アップは間違いない。

 DeNAは不利な状況を跳ね返し“下克上”を再現することができるか。まずは“シリーズ男潰し”が急務だ。

【実際の映像】DeNAバッテリーの「罪」 専門家が指摘…痛恨すぎた1球

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