カブス編成本部長が来季先発強化を明言 ダルビッシュ離脱から学習「1つの怪我で」

カブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】
カブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

ダルビッシュの復帰と圧倒的なピッチングに期待を示すも…

 2年ぶり世界一を目指すも、ワイルドカードゲームで敗れた今季のカブス。すでに来季へ向けて様々な戦略を練っているところだが、セオ・エプスタイン編成本部長は来季に向けて先発ローテの強化を宣言したという。地元テレビ局「NBCスポーツ・シカゴ」公式サイトが報じている。

 カブスと6年総額1億2600万ドル(約142億2000万円)の大型長期契約を結んだダルビッシュの移籍初年は、不本意な結果に終わった。5月に右上腕三頭筋の炎症で故障者リスト(DL)入り。復帰を目指したが状態は一進一退を繰り返し、最終的に9月初旬に右肘のストレス反応と右上腕三頭筋挫傷でシーズンを終えた。結局2018年は8試合に先発、1勝3敗、防御率4.95と、メジャー移籍後最低の成績に終わった。

 チームも地区優勝決定戦でブルワーズ、ワイルドカードゲームでロッキーズを相手に、“一発勝負”に2連敗して終戦。記事によれば、エプスタイン編成本部長は「健康でインパクトの大きいユウ・ダルビッシュの姿を見られることを、非常に楽しみにしている」と日本人右腕に期待を寄せたが、同時に「さらに選手層を厚くし、バックアップのプランも作っていかなければならない」と、今季と同じ轍を踏まない覚悟を示したという。

 今季カブスにとってダルビッシュの長期離脱は不測の事態。エプスタイン氏はシーズン途中に左腕ハメルズをトレード獲得した理由の1つが、ダルビッシュの故障だったことに触れ、「2019年も同じ道をたどったら、それは私の責任になる」と今季の対策不足から学ぶ構えだ。

 来季契約は球団が選択権を持つハメルズだが、カブスは選択権を行使するものと見られている。となれば、ダルビッシュ、ハメルズ、レスターという屈指の先発投手が並ぶが、記事では、ダルビッシュの故障再発のリスクや、来年で35歳を迎えるハメルズとレスターの両左腕の衰えに言及。エプスタイン氏は「来季は健康なダルビッシュが数多くの奪三振を記録するなど仕事を果たし、素晴らしい先発ローテの一角を担うことを大いに期待している。だが、他投手も含め、どんな理由であれ、うまくいかなかった時には、たった1つの怪我で大打撃を受けるわけにはいかない」と、あらゆる方向からリスクマネージメントを図る計画を明かした。

 今季終了後には、パトリック・コービン(ダイヤモンドバックス)、ダラス・カイケル(アストロズ)らがフリーエージェント(FA)となる予定で、ドジャースのエース、クレイトン・カーショーが契約をオプトアウト(破棄)してFAとなるかどうかも注目されている。果たして、カブスは近年にない豪華な顔ぶれと言われる今オフのFA市場で、どう動くのだろうか。

(Full-Count編集部)

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