菊池雄星“3年目の壁”乗り越え救世主に期待 地元紙「中心となる選手の1人」

マリナーズ入りが決まった菊池雄星【写真:AP】
マリナーズ入りが決まった菊池雄星【写真:AP】

マリナーズはオフに主力を放出し再建に着手

 西武からポスティングシステムを利用し、マリナーズへの移籍が決まった菊池雄星投手。メジャーの舞台でどこまで通用するかに注目が集まるが、マリナーズの地元紙は新加入した27歳左腕を「マリナーズの再建を完成させる架け橋になれるか」と特集を組んでいる。

「日本人スターのユウセイ・キクチは、マリナーズの再建を完成させる架け橋になれるか?」

 こう見出しを付け報じたのは地元紙「シアトル・タイムズ」だった。記事ではマリナーズは今オフにチームの中心だった中堅、ベテランをトレードで放出し若手有望株を獲得するなど、再建に着手しファンにはショックを与えてきたが「ついに獲得を無条件で喜べる瞬間がやってきた」と菊池獲得を称賛している。

 菊池との契約は最低4年、最大で7年の大型契約となっており「もし全てが上手くいけば、キクチは現時点とその先において喜びとメリットを与えるだろう。恐らく暗黒時代となるであろう2019年における慰めとなる存在であり、ジェリー・ディポトGMが数年後に再建を果たすと約束したことへの架け橋となる」とレポート。

 だが、これまで実績のある日本人投手全てがメジャーで成功しているわけではない。「すぐにセンセーションを巻き起こしたショウヘイ・オオタニになるのか、それとも過剰に期待され失敗に終わったヒデキ・イラブになるのか? そして、早期に成功したとしても、日本人投手が2シーズン輝いた後に怪我やパフォーマンスの悪化によりすぐに衰える傾向、いわゆる3年目の壁に屈するのか?」と、野茂、松坂、ダルビッシュ、石井一らが3年目に成績を落としたことを言及している。

 メジャー1年目、そして2年目まで結果を残しても“3年目の壁”に苦しむ日本人投手が多いことを懸念しながらも「マリナーズは彼がそうならないことを願っている。なぜなら、キクチはマリナーズが再建を果たす時に中心となる選手の1人だと考えられているからである」と大きな期待を込めている。

 主力を放出し新時代に向け突き進むマリナーズ。「投手のプロスペクトたちに対する大きな希望や夢が消えてしまうことはよくある。しかし、少なくとも今回は、放出を残念に思うことなく、2019年に新しくマリナーズが獲得した選手の可能性について考えることができる」。菊池の活躍次第でチームは大きな変革期を迎えるかもしれない。

(Full-Count編集部)

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