イチロー、菊池雄星に興味津々 ライブBPでの対戦望む「日本で一番いい左投手」

投手の生きた球を見る「ライブBP」で打席に立ったマリナーズ・イチロー【写真:木崎英夫】
投手の生きた球を見る「ライブBP」で打席に立ったマリナーズ・イチロー【写真:木崎英夫】

ライブBPで右腕ストリックランドと7球対峙、1スイング1ファウル

 マリナーズのイチロー外野手が17日(日本時間18日)、米アリゾナ州ピオリアで投手の生きた球を見る「ライブBP」と呼ばれる練習を行った。守護神候補の右腕ストリックランドを相手に打席に立ち、7球を“体感”したイチローは1度だけスイングし、ファウルとした。

 実戦最終出場となった昨年5月2日(同3日)以来となる“実戦”形式での打席となった。だが、練習の主な目的は投手が打者と対峙する実戦感覚を取り戻すことにあるため、イチローは「元々、僕はこれが嫌いですからね。今年も嫌いです」と話すと、「(練習として)マイナスとは言わないけど、別に特別なプラスというわけではないです」とあっさりとした様子だった。

 だが、そんなイチローの好奇心をくすぐったのが、今季からマリナーズ入りした菊池雄星投手だった。練習後のクラブハウスで記者対応中、イチローの視界に菊池が入ると、「いつライブBPで投げるの?」と質問。19日(同20日)に登板することを知らされると、「どうなのかな? (自分は)打席立つのかな? でも、見てみたいよね。ブルペンでも見てみたいよね。だって日本で一番いい左ピッチャーだからね」と、27歳左腕との対戦に意欲を見せた。

 思いがけぬ褒め言葉に恐縮しきりの菊池だったが、日米のボールの違いに苦戦している現実もある。前日のブルペンではスライダーの握りを変え、よりボールの縫い目が指に掛かるよう試行錯誤。憧れのイチローに思い切って「イチローさん、ボールの握り、親指を掛けるところがどうも……」と伝えると、イチローが「ああ、それよく分かる。でも、シアトル行ったら大丈夫だよ。アリゾナ(の乾燥が)異常だから」とアドバイスを送る場面もあった。

 はたして、19日(同20日)に注目のイチローVS菊池は実現するのか。周囲以上に楽しみにしているのは、当の2人なのかもしれない。

(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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