西武内海「真剣勝負」で長野斬り「対戦できてよかった」 3回無失点“デビュー”

広島とのオープン戦に登板した西武・内海哲也・【写真:安藤かなみ】
広島とのオープン戦に登板した西武・内海哲也・【写真:安藤かなみ】

三ゴロの長野に「打ち取った」ジェスチャー、「あの時間は嬉しかったですね」

■西武 ‐ 広島(オープン戦・2日・佐賀)

 西武・内海哲也投手が2日、広島とのオープン戦(佐賀)で先発し、3回無失点の好投でローテーション入りに向けてアピールした。

 ベテラン左腕の技巧がマウンド上で光った。ストレートとスライダー、フォーク、チェンジアップなど多彩な変化球を操り、緩急をつけた投球で広島打線を翻弄。3回を無四死球、わずか1安打のみに抑え納得顔を見せた。

 巨人時代を共に過ごした元同僚の広島・長野との対戦は2回表に実現した。2死走者なしで迎えた長野に対して1ボール2ストライクと追い込み、最後は119キロのスライダーで三ゴロに打ち取った。

 どん詰まりの打球ながら一塁まで全力疾走した長野に対し、内海は指差しのジェスチャーを見せながらニヤリ。「『打ち取った』というジェスチャーをしました。(長野も)気付いていたと思います」と言葉は交わさなかったが、お互いの健闘を称えあった。「真剣勝負ができました。あの時間は嬉しかったですね。緊張したけれど、対戦できてよかった」と充実の表情で振り返った。

 この日が西武に加入して初の実戦登板となった内海は「西武に来たんだなと思いました。鉄壁の守備もあり、安心して投げることができた」と振り返った。初めてバッテリーを組んだ森友哉捕手についても「面白いリードをするなと思いました。違う自分を出せるかな」と新たな手応えをつかんだ。試合前には一回り以上年齢の離れた森から「自分が思うようにサインを出します。いつでも首を振ってください」と声をかけられた。この日は変化球を割合多めに要求され、首を振ったのは1度のみ。「(自分は)マウンドに上がると打者に集中してしまう。今日みたいなリードをしてくれると助かります」と新たな女房役に信頼を寄せていた。

 降板後は「逆球もあったし、変化球も思うように投げれなかった」と課題も口にしたが、「次に向けて修正したい」と前向きだ。ローテーション入りへ、通算133勝の左腕が新天地でふたたび輝きを放つ。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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