西武・今井、進化を遂げたカーブ 球速10キロ減「遊び球を使わないと」

DeNAとのオープン戦に登板した西武・今井達也【写真:荒川祐史】
DeNAとのオープン戦に登板した西武・今井達也【写真:荒川祐史】

オープン戦最後の登板はロペスに2ラン浴びるも、5安打2失点

■西武 4-3 DeNA(オープン戦・23日・メットライフ)

 西武の今井達也投手が23日、本拠地メットライフドームで行われたDeNAとのオープン戦に先発した。6回を投げて、5安打2失点と好投し、開幕前最後のマウンドで順調な仕上がりぶりを披露した。

 未来のエースが躍動した。この日最速151キロを計測した力のあるストレートと、キレのある変化球がベイスターズの強力打線を翻弄した。2回1死からロペスに三塁打を許してピンチを背負ったが、続くソト、佐野を直球とカーブで手玉に取って連続三振に仕留めた。

 4回に再びロペスに真ん中付近に甘く入ったチェンジアップを痛打されて2ランを浴びると、ベンチに戻ってすぐにバッテリーを組む森とミーティング。「最悪の形になってしまった。最悪、四球でもよかった」と失点の場面を反省し、すぐに前を向いた。「ホームランは完全にバッターの勝ち。それ以降の追加点を与えないように切り替えられた」と失点をこの2点のみに留めた。

 キャンプから磨きをかけてきたストレートに加えて、この日は大きく割れるカーブが効果的だった。昨年まではこのカーブの平均球速が120キロほどだったが、今年はリリースの瞬間にひっかける意識を持つことで110キロ前後まで球速を抑えているという。

 スライダー、高速チェンジアップなどスピードボールを操る今井にとってカーブは投球に緩急をつけるためにも重要なボール。「球速が速いので、どこかで遊び球を使わないと打ち取るのは難しい」とその必要性を語った。

 昨年は6月に1軍デビューするとシーズン途中からローテーションを守り5勝をあげた今井。試行錯誤を重ね、進化した若き右腕がローテーションの軸としてチームを牽引する。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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