広島下水流が初本塁打 緒方監督も期待「ギラギラした選手」「定位置狙える」

プロ1号の同点2ランで勝利に貢献、エルドレッド離脱で「チャンスと思わない選手いない」

 広島の下水流昴外野手が、19日のオリックス戦でプロ初本塁打を放ち、チームの勝利に貢献した。16日に続いてプロ2度目のお立ち台となった下水流は、初本塁打に「4年かかりました。今まで頑張ってきてよかったです」と笑顔を見せた。

 2点ビハインドで迎えた6回、2死二塁の場面に代打で登場した下水流は、レフトへ特大の同点弾を放った。「打った瞬間、いったと思いました」という本塁打は、「自分を出してランナーが2人になると、相手にとっては嫌な場面。ストライクを取りに来る球を狙った」という一打だった。

 長打力を秘めた打撃で期待されながら、ここまで度重なるケガでチャンスをつかめずにいた。プロ4年での初本塁打となったが、「初というよりも、いいところで打てたのがよかった」と、劣勢の展開を振り出しに戻した一発を喜んだ。

 緒方監督は「最高のスイングをしてくれた」と絶賛した後、「能力はある選手。1軍にもようやく慣れてきたし、これから打席を重ねて結果を残していけば、レギュラーも狙える。とにかく何とかしようと、ギラギラした選手だからね」と飛躍を期待した。

 今季は開幕スタメンに抜てきされたが、わずか4試合で2軍落ちした。下水流は、「長打を打てるのが売りだと思うが、開幕からダメで、1軍に残るには打率にこだわらないといけないと思った」と意識の変化を明かした。外野の一角を占めていたエルドレッドが故障離脱し、「チャンスと思わない選手はいない」という遅れてきた大砲候補が、激戦区の外野争いに参戦する。

【了】

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY