世界一3度の名将による奇策命中 代打・投手→代走・投手で鮮やかに決勝点

ジャイアンツ代打起用の先発左腕バムガーナーが二塁打、その代走は…

 ドジャース前田健太投手が7月31日(日本時間8月1日)に本拠地でのダイヤモンドバックス戦で、今季2度目の代走出場を果たした。1シーズン2度の代走を経験する先発投手もそう多くないが、同地区ライバルのジャイアンツは、さらに珍しい投手の起用で先発ケーンの通算100勝に花を添えた。先発投手の代打に先発投手を起用、さらにその代走に別の先発投手を起用して決勝点を生んだ、というのだ。3度世界一に輝いた名将ボウチー監督が取った球団史上初の“奇策”について、複数米メディアが報じている。

 本拠地で行われたナショナルズ戦。先発したのは、メジャー通算100勝に王手を懸けた右腕ケーンだった。球団公式サイトによれば、ケーンは5回終了までノーヒットノーランの投球だったが球数がかさみ、5回93球を投げ終えたところで、ボウチー監督は「あれが精一杯だったと」判断。1点リードの5回裏・先頭で回ってきた打席で代打を送った。その代打とは…豪快なピッチングはもちろん強打者としても知られるエース左腕バムガーナーだった。

 地元紙「サンフランシスコ・クロニクル」電子版では、この代打起用の舞台裏を明かしている。27日(同28日)レッズ戦で先発した左腕は、ナショナルズ3連戦での先発予定がなかったため、ボウチー監督に自分の代打起用を訴え続けていたという。この日までに、代打として通算8打席立っているバムガーナーは、7打数2安打1四球の成績。望み叶って5回先頭打者として意気揚々と打席に向かうと、ナショナルズ左腕ゴンザレスから、あわや本塁打かという右翼フェンス直撃の特大二塁打を放った。

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