首位攻防戦2連勝のソフトバンク、21日に優勝マジック点灯なるか

20日に逆転勝利、天王山2連勝のホークス

 苦しみながら、価値の大きい勝利を手にした。福岡ソフトバンクが20日、北海道日本ハムとの首位攻防第2戦に逆転勝利。5カードぶりの勝ち越しを決め、ゲーム差を1.5に広げた。

 8回、3番・柳田と4番・内川が連打で無死一、三塁。続く5番・長谷川が左中間に2点適時二塁打を放って逆転。クリーンアップに3連打が飛び出し、終盤に試合をひっくり返した。

「首位攻防戦、1点ビハインド、得点圏でプレッシャーのかかる場面。純粋に、宮西投手との対戦を楽しみに打席に入りました。やっぱり厄介な投手。本当に、この投手から打ちたいという気持ちで打ちました」。強い思いをバットに込め、宮西の変化球を打ち返した。

 天王山らしい緊迫の展開。6回2死、日本ハム・大谷の一発で札幌ドームの盛り上がりは最高潮に達した。ソフトバンク先発・千賀の落ちるボールをすくい上げ、右中間スタンドに突き刺した。ベンチに向かって右手を突き上げながらダイヤモンドを一周。自身初の20号の大台に迫る19号ソロで勝ち越しに成功した。

 今月は3連戦を迎える19日までに、5勝9敗とやや調子を落としていたソフトバンク。独走状態だった夏前までの勢いは影を潜め、今季最多の6連敗も喫した。自軍の低迷と、日本ハムの快進撃でゲーム差が一気に詰まった。そこで迎えた首位攻防戦。最悪の流れの中、19日の和田、この日の千賀とローテ陣が試合を作り、打線はここぞの場面で集中力を発揮した。

 千賀は7回2失点で10勝目。育成出身としてはパ・リーグ初の2桁勝利を達成。「粘り強く投げてくれていた。勝ちがついて良かった」と、勝利をアシストした長谷川も安どの表情だった。

 21日の試合で勝利か引き分けで、ついに優勝へのマジックナンバーが点灯する。「今日は今日。また、明日しっかりと戦えるように」と長谷川。笑顔も控えめに次戦に切り替えた。

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