なぜ苦しんでいる? 今年のDeNA山﨑康は「相手に恐怖感を与えられてない」

2年目の不調にあえぐ山﨑、原因は「ボールの質の問題」

 DeNAの守護神・山﨑康晃投手が厳しいシーズンを送っている。シーズン前半から3者凡退に抑えることができず、ルーキーイヤーの昨年のような絶対的守護神とは言えなかったが、何とか成績をキープ。しかし、8月に入ってから急降下。7月終了時点で1.69だった防御率は、12日の広島戦で3.77まで低下した。8日ぶりの登板となった21日の中日戦は打者2人を7球で仕留めてセーブを記録したものの、ここまで45試合登板で2勝5敗27セーブ、防御率3.71となっている。

 昨年は58試に登板して2勝4敗、防御率1.92で新人最多記録の37セーブを記録。セ・リーグを席巻したプロ2年目の右腕は、なぜ苦しんでいるのか。どんな“壁”にぶち当たっているのか。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団で捕手としてプレーした野球解説者の野口寿浩氏は「ボールの質の問題」と指摘する。

「真っ直ぐが走らない。スピードガンも出ないし、バッターも手元で速さを感じていない。ツーシームも変化量が少ないです。ツーシームも、もちろん低めにしっかりコントロールできれば問題ないのですが、高めからくる機会も多いですし、あの落差しかないと、打者からすればチャンスボールになります。去年の変化量があれば別ですが…。対戦(相手)が慣れた、ということも理由としてはあると思いますが、全体的にボールの質(の問題)だと思います」

 課題は山﨑康自身にあると分析。実際に、あるセ・リーグの打者は野口氏に「今年の山﨑は真っ直ぐも速くないし、ツーシームも良くないから嫌じゃないです」と話していたという。「全体的に、昨年ほど相手に対して恐怖感を与えられていないのは間違いないです」と言い切る。

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