国内FA権取得のソフトバンク福田「先のことはシーズン終わってから」

ソフトバンク・福田秀平【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・福田秀平【写真:藤浦一都】

補償不要のCランク、他球団にとって魅力的な存在に?

 14日に1軍の出場選手登録日数が8年に達し、国内FA権の取得条件を満たしたソフトバンクの福田秀平外野手。2006年の高校生ドラフト1位で入団し、故障などを乗り越えて、プロ入り13年目での国内FA権取得となった。15日、ヤフオクドームで行われる日本ハム戦の全体練習後に「プロに入ったときにはFA権が取れるとは思っていなかった。取れたことに、いままで関わった全ての人に感謝したいです」と語った。

 2006年の高校生ドラフト1位で多摩大付属聖ヶ丘高校からソフトバンクに入団した福田。4年目の2010年に1軍デビューを果たすと、俊足を武器に2011年から2015年まで足掛け5年かけて32盗塁連続成功のプロ野球記録を樹立した。1軍の戦力となりながらも度重なる負傷などもあって、レギュラー定着には至らず。同い年の柳田悠岐や、後輩の中村晃、上林誠知らの台頭もあり、ソフトバンクでは代打や代走での出場機会が多くなっていた。

 それでも、柳田ら外野手に怪我人が続出した今季はスタメンでの出場機会を増やし、ここまで44試合で打率.295と上々の打率を残し、自己最多となる8本塁打。2年ぶりに優勝を果たした交流戦では、最後まで優勝を争った巨人との直接対決で、第1戦には決勝の満塁本塁打、第3戦では初回に菅野から先頭打者本塁打を放つなど2本塁打と大活躍。勝負強さを発揮してチームを交流戦優勝に導いた。

 足を生かした幅広い守備範囲だけでなく、打撃でもパンチ力や勝負強さを兼ね揃えている。「今季は怪我もしましたし、1日1日残りの59試合、目の前のことに集中することだけしか考えていない。先のことはシーズンが終わってから考えます」。現時点で、福田自身は権利行使について考えていないというものの、権利行使となれば、獲得に動く球団はあるだろう。年俸も3600万円で補償のいらないCランクなだけに、外野手のレギュラーが定まっていない球団にとっては魅力的な存在となりそうだ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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