侍ジャパン、メキシコにまさかの黒星 代打・大谷は同点機で3球三振

攻撃は8四球を生かし切れず3得点、投げては千賀の2四球から勝ち越し許す

 野球日本代表「侍ジャパン」は10日、メキシコと強化試合第1戦(東京ドーム)を行い、3-7で黒星を喫した。

 日本の先発を務めた武田翔太(ソフトバンク)は、初回に先頭から2連打と四球で無死満塁のピンチを招いたが、4番・アマダー(楽天)を3者連続三振とし、無失点で切り抜けた。

 その後、先制したのは日本だった。メキシコ先発オイエルビデスの制球が定まらず。四球で出塁した先頭・坂本勇人(巨人)を秋山翔吾(西武)が送って1死二塁とすると、3者連続四球。筒香の押し出し四球で先制した。

 武田は初回アマダーから4回1死まで10者連続凡退に抑える好投も、そこから四球と遊撃・坂本の失策で1死一、二塁。続くベルドゥーゴに一二塁間を抜ける痛烈な右翼二塁打を許し、同点とされた。

 その後は2者連続空振り三振で勝ち越し点は阻止。4回を投げて3安打2四球6奪三振1失点で降板した。武田は「フォアボールを出して失点につながったのが、もったいなかった。そういうところをなくしていきたい」と失点を悔やんだ。

 5回からは2番手・千賀滉大(ソフトバンク)が登場。2死まで順調に奪ったが、3番・キロスに左中間席へソロ弾を運ばれ、1点を勝ち越された。

 だが、直後の5回攻撃で先頭・秋山が四球で出塁すると、2死一塁から5番・筒香嘉智(DeNA)があわや逆転弾かという中堅フェンス最上部直撃の二塁打。この日侍ジャパンにとっての初安打で同点に追いついた。

 一気に反撃ムードに乗りたい侍ジャパンだったが、千賀が6回に崩れる。2四球で2死一、二塁とすると、9番・サスエタのフワリと浮いた打球が右翼線浅めの位置に落ちる間に二塁走者が生還。さらに、捕球した一塁・中田翔(日本ハム)の送球が逸れてボールが本塁後方へ転がり、一塁走者も一気にホームイン。2点勝ち越しを許した。

 8回からは3番手として大瀬良大地(広島)が登場。先頭・カスティーロに中前打されたが、すぐさま盗塁阻止。後続も抑えて打者3人で終わらせた。

 これで流れをつかんだ日本は、2死一塁から8番・鈴木誠也(広島)がセンター前に弾き返した打球を、中堅手が捕球できずに蹴ってしまうアクシデント。この間に一塁走者だった松田宣浩(ソフトバンク)が一気に生還し、1点差に詰め寄った。なおも2死二塁で、代打に大谷翔平(日本ハム)が登場。ナショナルズの左腕ペレスと対戦したが、3球三振に倒れた。

 9回にはDeNA守護神の山﨑康晃がマウンドへ。1死二塁から2連打で1点を失うと、1死一、三塁から強烈なピッチャー返しを捕球するも投げられずに満塁。死球、左前適時打で、さらに2点を失ったところで、マウンドを岡田俊哉(中日)に譲った。岡田は次打者を遊ゴロ併殺に打ち取り、さらなる失点を免れた。

 9回裏、侍ジャパンは反撃を仕掛けたいところだったが、4点差は埋まらず。3-7で敗れた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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