日本シリーズ第7戦 巨人40年ぶり日本一連覇は主砲・阿部次第
不振から抜け出せない阿部慎之助
2013年の日本シリーズは3勝3敗と両者一歩も譲らないまま、クライマックスを迎える。楽天の先発は美馬学(27)、巨人は杉内俊哉(33)と発表。第3戦と同じ顔合わせとなった。ただ、泣いても笑っても、これが今シーズンのラストゲーム。投手を次々と送り込む展開になるだろう。
気になるのは、巨人の4番・阿部慎之助(34)の打撃だ。第6戦では田中将大(25)から左中間へ二塁打を放ち、第3戦以来のヒットが出た。それでも今シリーズは18打数2安打で打率は1割1分1厘。これまで不振だったホセ・ロペス(29)や高橋由伸(38)は復調しており、阿部のバットが重要なポイントとなる。
昨年の日本シリーズの第6戦。阿部は右膝の裏を故障し、出場が危ぶまれた。しかし、だ。当時は痛みをこらえて強行出場し、決勝のタイムリーヒットを放って、日本一を引き寄せている。
2009年はサヨナラホームランを放ったこともあり、原監督の政権で日本一になっている年には、必ず阿部の一打で試合を決めているゲームがある。一方、リーグ優勝はしても、日本一になっていない時は、阿部は決勝打を放っていない。過去の例が示すように、阿部が打てば、流れは巨人に大きく傾くだろう。
一方で楽天もクライマックスシリーズ、日本シリーズと続けて好投している美馬が先発する。美馬と阿部は中央大学の先輩、後輩の関係でもあるが、今日の最終決戦に私情は関係ない。阿部を封じ込めれば、楽天にとっては日本一への大きなチャンスになる。楽天は巨人の主砲を眠らせたままにできるか。それとも阿部が目覚めるか。最後の試合に注目が集まる。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count