「僕のHR数は“おまけ”でいい」―西武山川、2年連続40号も「ここからは勝利第一」

西武・山川穂高【写真:安藤かなみ】
西武・山川穂高【写真:安藤かなみ】

8試合ぶりの2本塁打で勝利に導く、バットを変えて2発「結構勇気がいりました」

■西武 10-5 ソフトバンク(31日・メットライフ)

 西武の山川穂高内野手が31日のソフトバンク戦(メットライフ)で2本塁打を含む3安打3打点の活躍で、首位ソフトバンクにゲーム差なしとしたチームの5連勝に大きく貢献した。山川が1試合に2本塁打を放つのは21日の日本ハム戦以来8試合ぶり。

 高い弾道が山川らしかった。7回、高橋純の151キロ直球を振り抜いて左翼スタンドにアーチをかけ、2年連続で40号に乗せた。徐々に調子を上げつつあった主砲が、首位・ホークスを迎えての“天王山”で目を覚ました。

 この日1打席目で先発の和田から外角のチェンジアップを捉え、崩されながらもバックスクリーンに運ぶと、2打席目は1死一、二塁からコンパクトなスイングで右前に安打を放ち満塁の好機を演出。さらに3点差に迫られた後の7回には、左翼スタンドに40号ソロを放り込み、試合を決めた。2年連続の40号到達に山川は「苦しかったので、ここまできたら当然嬉しい」とほっとした表情を浮かべ、「残り試合も少ないので、1本ずつ。次は41本目を打ちたい」と次の試合を見据えていた。

 この日から試合で使用するバットの形を変えた。プロ入り前から8年間使用してきたバットを、重さや長さを変えないままグリップエンドだけを中村が使用しているものと同じタイプに変えた。それまでは小指をグリップエンドにかけ中指と薬指でバットを握っていたが、形状を変えたことで手のひら全体でバットを握るようにした。

 打撃練習から快音を響かせ、試合でも同形状のバットを使用。以前からこのバットを発注し、ロッカーに用意こそしていたが、試合で使用したのは初めてだという。バットを変えたタイミングについて問われると「なんでですかね。気分です。前から考えていたけど、行動に移したのが今日だった」と”偶然”を主張。前のカードでも3試合で1本塁打を含む4安打を放つなど自身の状態も上向きな中で下した決断に山川は「自分は何かを変えるのはあまり好きじゃないんです。(普段と)違うものを使うのは、結構勇気がいりました」とはにかんだ。

「僕のホームラン数は”おまけ”でいい。必死でやります」

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