苦難のメジャー14年目にも超プラス思考 「マイナスが思い浮かばない」イチローの強さと自信
予期せぬ壁が連続したシーズン
メジャー14年目。ヤンキースのイチロー外野手が、苦難のシーズンを終えた。開幕前は外野手の5番手という位置付けからスタートしながら、高いパフォーマンスで出場機会を勝ち取り、143試合に出場。ただ、完全に定位置を確保することは、最後までできなかった。初めて規定打席不足となり、先発94試合、102安打も過去最少に終わった。
予期せぬ壁が連続したシーズンだったか?
最終戦となった28日(日本時間29日)のレッドソックス戦後、報道陣のこんな質問に、イチローは素直に答えている。
「最初から最後までそういうことの繰り返しだったですね」
開幕前には、ジャコビー・エルズベリー、カルロス・ベルトランが加入。ブレット・ガードナー、アルフォンソ・ソリアーノも加えた外野人の5番手という厳しいポジションからスタートした。ただ、ソリアーノが極度の不振に陥り、7月に戦力外に。控えという立場にも腐らず、努力と入念な準備を続け、高いパフォーマンスを披露していたイチローが定位置をつかんだ。
しかし、ここで調子を落としたこともあり、ヤンキースは補強に動く。7月のトレード期限で内野が本職のマーティン・プラドを獲得し、当初はライトで起用。イチローは再びレギュラーを奪われる形になった。
また、6月下旬には、ヤンキースが開幕前にイチローをアストロズに移籍させようとしていたとする極秘文書がハッキングで流出。思わぬ騒動にも巻き込まれた。確かに、予期せぬ壁が連続したシーズンだった。