独立L兵庫と練習生契約の元阪神・井川「もう一度1年を通して投げたかった」

練習生として過ごした今季「野球に対する思いは残っていた」

 元虎のエースが現役復帰を果たした。独立リーグ・兵庫ブルーサンダーズは22日、兵庫県三田市内で会見を行い、オリックス、阪神などで活躍した井川慶投手と選手練習生契約を結んだことを発表した。背番号は慣れ親しんだ「29」に決まった。

 阪神、ヤンキース、オリックスと3球団を渡り歩き、日米通算95勝を挙げた井川が念願の現役復帰だ。今年2月から同チームで練習生としてシート打撃、ブルペンなどで汗を流してきた左腕は「野球に対する思いは残っていた。体は元気です。来シーズン、力になれるように頑張りたい」と抱負を口にした。

 2015年にオリックスから戦力外通告を受けたが「同世代がまだまだ頑張っている。ボロボロになって辞める人が多いが自分の場合はそうじゃない。オリックスの時も1シーズン投げていなので、もう一度1年を通して投げたかった」と、現役復帰に至った経緯を説明した。現在の直球は140キロ前後だが、ここまでブルーサンダーズで行ってきたトレーニングには手応えを持っており「(体は)良い状態。1年間やったので楽しみではある」と来シーズンに向け自信を口にした。
 
 NPBへの復帰が気になるところだが「あまり先のことは考えていない。その時の感覚です。もっと上を目指すのか、終了するのか。もしシーズンを投げて納得できなければ(現役を)やるし、納得できれば終わるかもしれない」と含みを持たせた。

 今回の契約は選手練習生で、オープン戦、練習試合には出場可能だが、来年4月2日から始まる公式戦には出場することができない。公式戦で登板するためには、開幕戦までに支配下選手契約を結ぶ必要がある。まずは来年2月から始まるキャンプ、オープン戦で結果を残し支配下登録を勝ち取るつもりだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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