MLB球団が関心寄せる西武ニール 米メディアが「裏がある」と活躍に懐疑的なワケ

西武のザック・ニール【写真:荒川祐史】
西武のザック・ニール【写真:荒川祐史】

防御率2.96も奪三振の割合が問題? 米メディアは投球スタイルにも言及

 西武のザック・ニール投手について、複数のMLB球団が興味を持っていると米メディア「CBSスポーツ」が伝えている。しかし、その吉報とは裏腹に、同メディアは実際に活躍できるかどうかにはかなり懐疑的な様子だ。

 アスレチックス、ドジャースを経て今季から西武に加入。今季は16試合に登板して11勝1敗、防御率2.96の好成績で、18日のオリックス戦まで10連勝中。88年に郭泰源が記録した球団外国人投手記録に並んでいる。

 このニールに対し、スクープを連発する「MLBネットワーク」の敏腕記者ジョン・ヘイマン氏がツイッターで報道。「ネクスト・マイルズ・マイコラスになる可能性がある」と、巨人から昨季メジャーに復帰し、ナ・リーグ最多勝を獲得、カージナルスのエースとして活躍するマイコラス級の活躍を期待していた。

 「CBSスポーツ」もヘイマン氏が指摘するように、ニールが日本でメジャー時代よりも良い投球をしていると認めながらも「それには裏がある」と指摘。ニールは今季94.1イニングを投げて奪三振は47と、その割合は対戦した打者の内8%以下だという。さらに同記事によれば、今季のメジャーリーグで50イニング以上投げている投手では、オリオールズのガブリエル・イノアの9.6%が最低値だという。

 マイコラスとケリーは海外での最終年に、共に1回あたり最低でも1奪三振を記録しており、この視点から見ると「ニールがマイルズ・マイコラスやメリル・ケリーらが近年に見せような、順調な適応ができるとは想像しがたい」という。このため「ニールがローテーションにおいて活躍する可能性は極めて低いようだ」と同記事は結論付けている。

 また「おそらく彼はブルペンで仕事を得ることはできるだろう」とするも、ニールの制球重視の投球スタイルは近年の球速を好むメジャーのスタイルに合わないだろうと言及する。

 もしニールが2020年シーズン前にMLBに復帰できたとしても、「マイナー契約に甘んじることを強いられる可能性もある」と同記事は予想。西武に移籍して1年目でこれだけの成績を上げることができただけに、日本でさらに実績を積み上げるのか、はたまたMLBに再挑戦するのか。日米から大きな注目が集まりそうだ。

(Full-Count編集部)

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