「何もできないキャプテンを…」 西武秋山が5打点、頼れる主将が連覇決めた
21年ぶりのリーグ連覇達成、2回に5試合ぶり打点「やっとというか…」
■西武 12-4 ロッテ(24日・ZOZOマリン)
西武は24日、敵地ロッテ戦に快勝し、23度目のパ・リーグ優勝を決めた。秋山翔吾外野手が24日のロッテ戦(ZOZOマリン)で5打点を挙げる大暴れで、チームの大勝に貢献。チームを21年ぶり2連覇に導いた。
2回1死満塁で放った打球は、中堅手・荻野の頭上を越えた。塁を埋めていた全ての走者が、歓声を背に白いベースをそれぞれ踏みながらダイヤモンドを回っていく。3人目の走者・金子侑が本塁を踏むのと同時に自身も三塁に滑り込んだあと、秋山はすっと背筋を伸ばした。ベンチを見やると、チームメートがベンチから乗り出し、満面の笑顔で拳を突き上げている。秋山も拳を突き上げ、喜びを分かち合った。
秋山にとって5試合ぶりの打点が、大きな追加点となった。「やっとというか、最近何をやっているんだろうと思っていた」と忸怩たる思いを抱いていたが、一振りで吹き飛ばした。6回には1死二塁から右前適時打を放つと、7回には2死満塁から四球を選んだ最後のボールを捕手・田村が弾き、相手の守備の乱れる間にさらに3人の走者が生還。これで西武は11点目を挙げ、優勝を決定づけるには十分すぎるリードを奪った。
大逆転のシーズンだった。昨年3番を打ち、打点王に輝いた浅村が楽天にFA移籍。秋山は代わって主将に就任し、慣れ親しんだ1番ではなく3番に座って開幕を迎えた。しかし、思うように打線が機能せず、秋山は5月上旬から1番に座り直し、再びリードオフマンとして躍動した。ワーストとなる借金4をこつこつ返済し、5月下旬にはチームの勝率は5割に復帰。7月上旬には8.5ゲーム差あった首位・ソフトバンクとの差を、夏場に入ってから一気に縮め、9月11日には130試合目にして初の首位に浮上した。19日に優勝へのマジック「9」を点灯させると、追いすがるソフトバンクとのデッドヒートを制し、逆転で2連覇を決めた。