歴史的1次R突破王手! イスラエル旋風、台湾に15点圧勝 韓国に続き撃破

大波乱呼んだ初出場の伏兵…NPB投手陣攻略でコールド寸前、2発20安打15得点

 第4回WBCのA組は7日、初出場のイスラエルが台湾を15-7で下し、2連勝。初戦(6日)の韓国に続いて撃破し、同国にとって歴史的な1次ラウンド(R)突破に王手をかけた。米マイナー組をそろえた強力打線が台湾のNPB投手陣を打ち崩し、2本塁打を含む20安打12得点で圧勝。9日のオランダ戦に勝てば、無条件で2次R進出が決まる。

「イスラエル旋風」が止まらない。この強さは、本物だ。初出場のイスラエルが4大会連続出場の台湾を圧倒した。

 立ち上がりから猛攻を演じた。初回先頭から連打。3番・デービスが右翼への先制の2点タイムリーを放った。さらに2安打を浴びせ、2死満塁から8番・クリーガーが中前へ2点タイムリー。台湾先発、西武のカク・シュンリンをKOし、初回から打者9人6安打の猛攻で4点を先制した。

 3回には1死一塁で6番・ラバンウエーがロッテのチェン・グァンユウから中堅左へ2ラン。NPBの投手陣を次々攻略し、リードを6点に広げた。

 投げては先発・ベーカーが4回2/3を3安打無失点の快投。6回には2番手オーランが味方のミスも絡み、1死満塁を作った。継投した3番手ヘロンが2点タイムリーと犠飛で3点差に迫られたが、打線が再び反撃した。

 7回。フレイマン、クリーガーのタイムリーで2点を追加し、なお1死満塁からバーチャムのスクイズを処理した投手、リン・チェンファが無人の一塁へ送球する連携ミスで一気に3者が生還。一挙5点を奪い、リードを8点に広げた。

 8回には1死二塁から代打・リックルズが左翼フェンス直撃のタイムリー。この時点で12-3で9点差に広げ、7回以降10点差のコールドゲームにあと1点としたが、後続が倒れてコールド勝ちはならず。

 しかし、9回には2死から2四球で一、二塁とすると、4番・フレイマンが左翼席へ弾丸ライナーの3ランを放ち、リードを12点に広げた。

 投手陣は9回に登板したニーマン、クレーマーで4失点したが、大量リードをバックに計7人の継投で台湾を寄せ付けなかった。

 メンバーにはメジャー通算124勝を挙げ、15年限りで引退していたマーキーのほか、生きのいい米マイナー組をズラリとそろえ、「ダークホース」の呼び声が高かった。6日には準優勝の経験を持つ韓国を延長10回の死闘の末、2-1で撃破。「番狂わせの幕開け」などと世界でも驚きを持って報道されていた。

 しかし、投手力で接戦をものにした韓国戦に続き、打撃力で圧倒した台湾戦。実力は本物と言っていい。9日のオランダ戦の結果次第だが、2次Rに進出すれば、B組の日本と対戦する可能性もある。今大会の台風の目となる香りが漂ってきた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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