劇勝呼んだ「牧田の29球」 延長10回から2回完全救援「日本のために頑張った」

9投手継投、総力戦で侍の守護神快投「チームが一つになれた」

 野球日本代表「侍ジャパン」は12日、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンド初戦でオランダ(東京ドーム)と対戦。1点リードの9回に同点に追いつかれながらも、今大会初のタイブレークとなった延長11回に中田翔内野手(日本ハム)が決勝の2点タイムリーを放ち、8-6で競り勝った。延長10回から登板した9番手・牧田和久投手(西武)がタイブレークも含め、2イニングを無安打無失点に抑えた。

 ヒーローインタビューに立つと、大歓声が熱投した右腕に降り注いだ。「自分の持っているものを出すだけと思っていた。必死に日本のために頑張った」と声を張り上げた。

 8番手・則本が9回2死から追いつかれた。嫌な流れとなった10回から登板。しかし、無死一、二塁から始まる11回のタイブレークも含め、2イニングをパーフェクトに抑えた。「走者を背負ってでも自分の投球を心掛けた。その結果だと思う」と振り返った。

 9投手を挙げての総力戦を制し、2次R白星発進。「投手陣よりもチームが一つになれた。気持ち良かった。世界一奪回するために非常に大きな1勝だと思う」と喜びをかみしめた。

 4時間46分の死闘。お立ち台に立った時間は午前0時を過ぎていた。「遅くまで熱い声援ありがとうございました」。そう言って頭を下げた。ナインもファンも、日本が一つになってつかんだ1勝。その中で牧田の29球は確かに輝いていた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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