ソフトB「ポスト森福」争い決着 工藤監督が評価、競争を勝ち抜いたのは…
森福の後を継ぐ左キラーが決定、指揮官「期待に応えてくれた」
ソフトバンクの今季のポイントとなる「ポスト森福」争いが、ついに決着する。その座を射止めたのは、嘉弥真新也投手。昨秋からサイドスローに挑戦した左腕が、競争を勝ち抜き、左キラーの椅子に座ることが確実となった。
24日の広島とのオープン戦(ヤフオクD)。出番は厳しい状況で巡ってきた。2点リードで迎えた8回2死二、三塁。一打同点の場面で、マウンドへと送られた。打席には代打・松山。初球は真ん中へのスライダーで見逃し、そして2球目。インコースへのシュートで詰まらせ、注文通りに二ゴロに打ち取り、ピンチを脱した。
昨季まで左キラーに君臨した森福允彦がFAで巨人に移籍。左の中継ぎの座が空位となった。キャンプ中から飯田優也、島袋洋奨、笠原大芽らとの競争となっていたが、この日、工藤公康監督は「ああいうところでの投球を期待しているし、その期待に応えてくれた。一打同点のところで、インサイドに投げ込んで詰まらせた。今までの投球で1番だったんじゃないかな」と高い評価を与えた。
「インコースにシュートを投げられたのは良かったです。あれが満塁で当てちゃいけないところで投げられるかはわからないですけど、徐々に手応えは掴んできました」という嘉弥真。日本一奪還が至上命令となるソフトバンクにとって、左腕の存在は重要なピースとなるだろう。
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福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani