躍進WBCの裏で…巨人OP戦最下位、チーム打率1割台からV奪回へ浮上なるか
5勝14敗、チーム打率.196は12球団ワースト…ベテラン主軸3人が打率1割台
プロ野球のオープン戦全日程が26日終了し、巨人が5勝14敗の勝率.263で単独最下位。侍ジャパンがWBCで脚光を浴び、世間の注目を集めていた裏で12球団ワーストの打率.196と貧打にあえぎ、オープン戦が幕を閉じた。
試合前まで10位だった巨人はこの日のロッテ戦(東京ドーム)で0-2で完封負けを喫し、中日、広島に抜かれ、単独最下位に転落。この日も本拠地で露呈した貧打の象徴となってしまったのが、クリーンアップ候補の3人だ。
阿部は打率.182、村田は同.128、新助っ人のマギーは同.148で、そろって1割台と低迷。昨季首位打者の坂本がWBCで不在期間が長かったとはいえ、12球団唯一のチーム打率1割台は、あまりに寂しい数字となった。
一方、外野に挑戦し、ブレイクが期待された3年目・岡本和真は2本塁打を放ったが、打率.241と安定感を欠いた。中井、立岡は3割台をキープしたが、期待の一人、2年目・重信も打率1割台と打撃に課題は残ったまま。フレッシュな新戦力のアピールも今一つの印象だった。
期待の新戦力に関しても、FAで移籍した山口俊、陽岱鋼は調整が遅れ、昨秋から右肩違和感が続く山口俊はオープン戦のマウンドに上がることはできなかった。また、守護神の澤村は初登板となった4日の日本ハム戦の初球で危険球退場。その後は実戦登板から遠ざかっている。チーム防御率は12球団で11位の4.27だ。
WBCでは坂本、小林が攻守で活躍し、菅野も侍ジャパンのエースとして奮投。世界の大舞台で躍動したセンターラインの3人が戻り、チームを活性化させたいところ。打率1割台に終わったクリーンアップ候補3人もベテランで、オープン戦を調整期間ととらえてシーズンで巻き返す余地もある。
3年ぶりの覇権奪回を目指す由伸・巨人。31日の開幕戦・中日戦まで、あと5日。万全を期して、シーズン開幕を迎えるしかない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count