ソフトB武田、千賀の投球見てフォーク再習得 「もう少し練習」も新たな武器に

侍ジャパンから合流後初の登板で6回2失点「自分としては問題はない」

 ソフトバンクの武田翔太投手が29日、ウエスタンリーグの広島戦(タマスタ筑後)に先発した。侍ジャパンメンバーとして、WBCに出場していた右腕は、20日(現地時間19日)の練習試合・ドジャース戦以来の登板。6回88球を投げ、5安打2失点の内容に「初回は失点してしまったけど。全体的にはいい感じで投げられた。自分としては問題はない」と、調整登板の場を振り返った。

「1番は日本のボールに慣れること。初回は真っすぐ、真っすぐでいこうかなと思っていた」という立ち上がり。野間、桒原に連打を浴びると、自らの暴投と犠飛で2点を失った。だが、2回以降はきっちり修正。三塁を踏ませぬ投球に「状態はいい。あとは微調整かな、と。ボールは投げやすい。大丈夫でした」。

 収穫もあった。初回無死一、二塁で迎えたペーニャ。2ストライクから空振り三振を奪ったのは135キロのフォーク。これまで持ち球にはあったフォークだが、ほとんど配球には加えてこなかった。だが、WBCでチームメートの千賀滉大がフォークを武器に活躍。縦の変化の有効性を改めて感じ、再習得に乗り出した。

「最初はいけるかな、と思ったけど。抜けたり、手前でバウンドしたりした。もう少し練習します」。課題は残したが、今季の武器の1つになりそうな手応えは得た。

 開幕2カード目の4月5日・楽天戦(Koboパーク宮城)での先発が見込まれる武田。「僕は任されたところで、しっかり投げるだけ。状態はいい感じだと思います」。WBCでの登板は、先発した1次ラウンドの中国戦のみ。不完全燃焼に終わった悔しさは、日本のマウンドで晴らす。

【了】

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani

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