ヤンキース捕手サンチェスがDLへ 日系4世ヒガシオカ昇格とGM明言報道

キャッシュマンGM「ヒガシオカがここに来る予定だ」

 エース右腕の田中将大投手が先発を務めながら、8日(日本時間9日)に同地区ライバルのオリオールズに敗れたヤンキース。チームは3連敗で1勝4敗と開幕ダッシュに失敗したが、火に油を注ぐような不運が訪れた。攻守に活躍の若手正捕手サンチェスが、ファウルを打った際に右上腕二頭筋を負傷して退場。9日(同10日)から10日間の故障者リスト(DL)に入り、戦線離脱することになった。複数の米メディアが伝えている。

 田中も信頼を置く正捕手の離脱は痛い。5回の打席で負傷したサンチェスは打席途中で退場し、代わりに控え捕手ローマインが入り、そのまま田中の女房役を務めた。現地紙「ニューヨーク・ポスト」電子版によれば、試合後に報道陣に対応したキャッシュマンGMは「筋肉でよかった。不幸中の幸い。靱帯だったら非常に深刻な怪我だった」と、怪我の具合について話したそうだ。

 捕手にとって大事な利き腕の怪我だけに「彼を(これ以上の怪我から)守らなければならない」というGMは、「残念なことだが、ローマインには出場チャンスが巡ってくる。ヒガシオカもここに来る予定だ」と話し、日系4世のカイル・ヒガシオカ捕手のメジャー昇格を明言したそうだ。

 ヒガシオカは、2008年ドラフト7巡目指名でヤンキース入りした26歳の有望株。昨季のマイナーでの活躍が認められて、メジャー出場の条件となる40人枠に登録された。今季は開幕直前に傘下3A行きとなったが、オープン戦では20試合に出場し、27打数8安打2本塁打3打点、打率.296の好成績を残していた。またスプリングトレーニング中には、田中と日本語で交流しようと努力する姿が地元紙「ニューヨーク・タイムス」に伝えられるなど、注目を浴びる存在となっていた。

 チームとしては、正捕手サンチェスの1日でも早い復帰がベストだが、若手選手が成長するまたとない機会。サンチェス不在中にヒガシオカはメジャーデビューを果たし、首脳陣に大きくアピールすることができるのか。また、メジャー公式戦で田中とコンビを組むことができるのか。注目だ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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